第7話 宿り子のはなし

 この世界WonDer、そしておそらくどの世界WonDerにも“宿り子やどりこ”と呼ばれる存在がいる。

 は、"命"と"愛"に宿り、そして寄り添うもの。

 ではなくて、それでいて妖精Fairyでもない。

 かといって天使神の御使いとも違う。

 それでいて、そのに通じる“何か”ではあるかもしれないというのが、今言える全て。

 その姿は誰にも見ることはできないが、事を知ることはできて、中には、世界樹はじまりの領域を訪れたレヴ同様に、かれらの姿が見える者-友人メイトもいたりする。

 友人メイトの証言から、かれら宿り子は白いローブを纏った子どもの姿をしていて、顔つきや髪形に若干の違いはあるけど、名前をはじめ個の証明を示すものはなく、明確な性別もない。背中には左右どちらかだけに羽が生えているらしい。

 自分のことが見えているメイトに対しては、コミュニケーションを取ってくるかまってくる事もあるが、声を発することはないみたい。

 でも、その豊かな表情と動きで意思の疎通は問題ない様子。

 かれらが、何者なのかは分からない。

 しかし、かれらがとても大切な存在であることを、わたしも世界WnDerも分かっている。

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