第6話 形の領域のはなし

 かたち領域りょういき

 それは正確には場所ではなく、"役目"を終えた創作世界WonDer-通称終末世界EnDerが、すべての源である"粒子パティ"への回帰へ至る現象を指している。

 傍目には見えるほど極めて緩やかな動きで、まずはシンプルな幾何学的形状へと変換返還されていく。

 平原などの平坦な場所は、立方体型に分離をはじめ、山や丘などの切り立った場所は、鋭角的な部分から円みを帯びはじめ、三角錐や球体状となり、分裂を続けながらやがて微細な粒子にまで還元されていく。

 明確な時期は定かではないが、形の領域への変換返還が進んだ終末世界EnDerはやがて、"世界樹はじまりの場所"と繋がり地続きの存在となる。

 "体験者レヴ"の中には、そこで"世界樹の夢デイドリーム"とひとときを過ごした者もいるらしい。

 わたしはそこから、"世界WonDer"にも"Live"と似た円環の体系CyCleがあると考え、完全なる粒子へと返還された終結世界EnDerは、新たな創作世界WnDerの素材になると捉えている。

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