第四話

 第三話の優斗視点です。

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 家に帰り、自分の部屋で俺は財布を床に向かって思いっきり投げる。


 そして、俺は財布の中に入ってるポイントカードやお金を出し机の棚からハサミを取り出しそのまま、ハサミで切ろうとするがーー。


「あれ……なんで、俺、涙が出てるんだ……?」


 気づけば目からは大粒の涙が床に垂れていた。


 カタカタとハサミを揺らす震えている手を見てわかった。


 "怖い"と。


「あー、泣くなよ俺……まだ、これから復讐するのに……こんな、こんなことで泣いてんじゃねーよ……こんな、思い出にいつまでもしがみついてる場合じゃねーのによ……」


 少し間が空いたところで、俺は決意して財布を切った。


 切るたびに、玲との思い出が頭の中をよぎる。

 そのたびに俺の目から大量の涙が出る。


「くそくそくそくそ」


 そう言いながら、俺は財布を木っ端微塵こっぱみじんに切った。


 こんな思い出、いつまでも持ってちゃダメだな……。



 次の日、学校に行くと夜空さんがすでに席に着いていた。

 

「おはよう、夜空さん」と俺は言いながら席に着く。

「おはよう、優斗くん」


 さて……彼女との共通の話題を探すとするか……。

 何があるんだ……共通の話題は……。


 ジーっと夜空さんを見ていると。


「さっきからどうしたんですか!? 何かついてますか?」


 どうやら、ジーっと見ていることに気づいていたらしい。


「いや、ごめん。なんでもないです」


 結局、共通の話題を見つけることが出来ずに時が過ぎていった。

 

 そして、2時間目の終わりの休み時間なったところで共通の話題を見つけることが出来た。


 共通の話題……なんもねーー。

 ひとつぐらいは見つかるものだと思ったが、どれも俺が知らないものばかりだ。

 最初は今読んでいる本を聞いたが、まったく聞いたことがなかった。

 そんな感じで気づけば、2時間目の休み時間かぁー。


 って……あの消しゴム……。


「夜空さん、その消しゴム……」と俺は手を震わせながら消しゴムを指差す。

「あ、これ?」

「その消しゴムって、ペンギンのペンちゃん……」

「えっ! 知ってるの?」


 俺はかなりペンギンが好きだ。

 ペンギンのペンちゃんはかなり、ペンギン好きしか知らないペンギングッズ専門店のマスコットキャラクターだ。

 ついに、見つけたぞ。共通の話題。


「知ってる! 俺、ペンちゃん好きなんだよ」

「え! ほんと? 私もペンちゃんだーい好き!」


 よし、そのまま翔吾に教わった方法でLINEを交換して、そのまま仲良くなって付き合うことができる。


「俺さ、ペンギンの可愛い写真持ってるんだ。写真送りたいから、LINE交換しよ」

「え!? いいの!?」


 こうして、俺は夜空さんとLINEを交換することに成功した。


「今送るよ」

「うん…………あ〜、可愛い〜」

「でしょ? それでさ、このペンギンって……」


 すると、そこに邪魔するように。


「あのさ、優斗?」と玲が話に割り込んできた。


 ちっ、いいところだったのに。


「ん? どうしたんだ玲?」


 どうせ、「一緒に帰ろうね」とかだろう。

 

「う、うん、なんでもないよ。放課後一緒に帰ろうね」


 やっぱりな。

 

「当たり前だろ? (ここで、全てがバレたら復讐できないからな)」


 正直、一緒に帰りたくない。

 それでところか、喋りたくもない。

 行きも一緒に登校。帰りも一緒に下校。

 復讐相手と一緒に帰るのはただの地獄以外の何モノでもない。


 玲はニコっと笑い自分の席に帰っていった。


 そして、放課後の帰り道。


 突然に玲は「ねぇ、優斗……」と言う。


「なんだ?」

「優斗ってさ……私のこと好き?」


 俺はその言葉を聞いた瞬間に玲を殴りたいと思ってしまったが、その想いを抑えて。

 ああ、もちろん……大嫌いだいすきだよ。


「当たり前だろ? 何当たり前のこと聞いてんだよ?」

「そ、そうだよね!」と玲はニコっとする。


 ああー、いつまでその素敵な笑顔でいられるかなぁ?


「どうしたんだ? 今日は珍しく(翔吾とする時みたいに)積極的だな」

「うんうん、そんなことないよ」


 あー、早くお前を壊してあげたいよ。

 

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