自己紹介
俺と滝沢先生は2年C組の教室まで行くのに今廊下を歩いているが、それにしても廊下はものすっごい綺麗で、ゴミや汚れが一切ない。
この学校は下駄箱などはなく、皆土足で校舎を歩く。まあ、俺はこれが普通だと感じているが、日本はそうでないからな。
そんなことを考えていると教室の前に着いた。
『春風、少しここで待っていてくれるか?合図を出したら入ってきてくれるか?』
『わかりました。』
合図出してくれるならありがたいしそれまで待っていよう。
だが、なんだろう妙に体がそわそわするし、この暇な時間がなんとも胸にくるものがある。
俺自身あまり緊張しない方なのだが、やたらと緊張してしまう。緊張していると教室の中から声が聞こえてきた。
『よし。これで朝の連絡は終わりだ。そして、みんなに報告がある。今日からこのクラスに編入生がやってくるのだが、アメリカから来た帰国子女で日本に久しぶりに帰ってきたそうだ。困っていたら助けてあげるように』
先生がそう説明すると、一気に教室の中が騒がしくなったな。
『おいおい、女子かな男子かな』
『かっこいい子がいいなー』
『うおぉぉぉぉぉぉぉぉー』
色々聞こえてきたが、最後叫び声がきこえてきたけど、このクラス大丈夫だろうか。
『おいおい、お前らうるさいぞ。それじゃあ、春風入ってきてくれ。』
やっと先生に呼ばれたのだが、なんかめちゃくちゃ緊張するだが、あれ?おかしいな。
とりあえず、合図があったので中に入ることにした。
『自己紹介たのむ』
『え、えっと、春風 音也です。8年間アメリカにいました。よ、よろしくおねがいしくす。』
やばい、やばい、かんだかんでしまった。体が熱い顔まで真っ赤な自信がある。
『キャーかわいい』
色んな声が聞こえてきたが、あまり耳に入ってこない。
なんかクラスがめっちゃ盛り上がってるし、先生もとなりでめっちゃ笑ってるし、死にたい。
『春風、クラス委員長の桜森の横の席でこれから授業受けてくれ。おーい、桜風お前の横を春風の席にするから助けてやれ。』
『わかりました。』
『はーい。わかりましたー。春風くんこっちこっち』
とりあえず、桜森さんの所までいって、隣の空いてる席までいった。
桜森さんは、第一印象的には明るく人望もありしっかりクラスをまとめてるってイメージかな。
席に着いたら桜森さんが話しかけてきた。
『私がクラス委員長の
『わかった。ありがとう。』
クスクスと笑ってますけど、こっちはめっちゃ恥ずいんだからな。
『あまり春風をいじめるんじゃないぞ。私はこれでいくから用事がある奴は職員室まできてくれ。』
先生はそう言って教室を出て行った。
なんかめっちゃ疲れた。
今までに何回も人前に出たことあるし緊張もそこまでしなかったのに、なぜか今日はすごい緊張した。てか今も少ししてる。
こんなんで本当に大丈夫だろうか。
皆んなの第一印象としては悪くないことを願おう。
はぁーはやくみーちゃんに会いたい。
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