第7話

吉田松陰の遺体を引き取った一平は泣きながら誓った。




「日本を変えてやる!」




一平は高杉と共に、英国公使館に火を付けて、燃やしたり、勤王の志士として幕府の人物を暗殺したりと、あらゆる運動に参加した。




だが、このままでは日本は、海外の国から攻め込まれると一発でやられてしまうと感じた一平は、イギリスに渡り、あらゆる事を学んだ。




一平はいつの間にか、偽名で名乗っていた「伊藤俊輔」として生きていた。




関門海峡では幕府軍とも戦争をし、それに勝利した。




「日本を変える。」



その夢が少しずつ叶えられてきた、その時。



高杉が咳をしていて、口から血を吐いていた。



「高杉さん!」



高杉に駆け寄る一平に高杉は虚ろな目で言った。




「伊藤君…僕はもう長くない。僕が死んでも、この日本を頼むぞ!」


「高杉さん!そんな事言わないで下さい!俺、高杉さんがいないと…」


「おもしろきこともなき世をおもしろく…だろ?伊藤君。君は多分、日本の頂点に立って、後世に名を残す人物になる。そんな気がするんだ。だから…ゲホッゲホッ」



高杉の口の周りは血で真っ赤に染まっていた。




そして、その数ヶ月後、高杉は肺結核の為に、この世を去った。




一平は奮起し、徳川幕府が政権を天皇に返し、新時代が来て、明治時代になっても、高杉と過ごした日々を胸に新政府に携わり続けた。





そして、いつの間にか名前を「博文」と改名し、日本の初代内閣総理大臣に就任していた。

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