僕はこの話から今にも壊れそうな不安定さを強く感じました。またブランコが風に揺れる様子から、自分の力ではどうにもならない、ままならぬ思いも感じました。でも最後の21回目は永遠にやってこないという主人公の思いからは、ブランコが止まるところが見たくない、今の危ない状況を続けたいのではと感じました。
相反する思いが感じられ、面白かったです。
作者からの返信
コメントありがとうございます!
深く読み取ってくださって嬉しいです(*´-`)
仰る通り、この主人公は今の状況を終わらせたくないんだと思います。
たぶん、いろんなことに対して「苦しいのにやめられない」を続けてきた人なのかも。
きっとずっとブランコは揺れ続けるんでしょうね。
すごく……深いです。
いやすごいなぁ、風に揺れるブランコからここまで痺れる物語を書けるとは。
どことなくハードボイルドさをも感じる燻銀なのにどこか切なくなる不思議な物語ですね。文句なしに面白い! そして、どうか彼女が少しでも幸せになれるようにと願わずにはいられない!
素晴らしい物語でした!
作者からの返信
コメントありがとうございます!
実は子供の頃に揺れるブランコが嫌いだったのは私自身なんですが、大人になってもそういう些末なことを気にする変な神経質さは変わらないなぁ、と思ったことが着想でした(※不倫はしてません笑
21回目を数えられない呪いは自分でかけているものなので、早く前に進めるといいですよね(´・_・`)
陽澄さんのこういう作品すごく好きです。淡々とした描写に心の奥のやるせない部分が滲んでいて。
ブランコもそうですが、ぶら下がったものって、簡単に靡いて、いつ千切れるか分からない脆さを感じます。
主人公の心情には若い頃特有の甘さというか、陶酔がありますね。風はもう止まっているのに自分から求めているようにも見えるし、揺らされていると言いながら本当はそれに甘んじていたかったり。
読みながらなぜかノスタルジックなものを感じてしまいました。自分も歳をとってしまったのかなあ…笑
作者からの返信
コメントありがとうございます!
すごく好きと言っていただけて嬉しいです(*≧∀≦*)
ブランコなどぶら下がったものに不安を感じるのは、私の原風景でもあったりします。
大人になってからかなり図太くなりましたが笑 根本的に神経質で心配性なのは変わっていないと思います。
伝えたかったことを丁寧に掬い取ってくださり、感激しました(*´-`)
この不幸の状況に酔う、この人しばらくここから動かないだろうなと思います笑
うわぁ、怖い。そしてエロい。
実はこの女性、この男性にハマってるというより、今の状況にいる自分に溺れている怖さにハマってるようにも思えますよね。
中学の時、ブランコって、何だかエロいよなぁって思い調べたら、昔の中国では宮女が夜伽に呼ばれる為に乗り、わざと裾をはだけさせ、白い足を見せてその気にさせる道具だったとか・・・
短編ながらグイグイと引き込まれてました。次回作も楽しみにしてます!
作者からの返信
コメントありがとうございます!
仰る通り、相手というより、この状況自体に自ら嵌まり込んで身動き取れない感じになっていますね。そのブランコ、自分で乗ったんやろっていう……笑
ブランコにエロを感じる中学時代のふくろうさんの中学生ぶりにウケましたw
昔の中国ではそんな風に使われてたんですね。それは確かにエロい。
素晴らしいレビューも、ありがとうございました!レビューの内容が素敵に詩的(*´-`)
こんばんは。
察してほしい。あなたからブランコを揺すってほしい。
でも察しすぎれば、突き詰めれば、「次はない」と言わせてしまう。
狡いことも分かっていて、欲求に逆らえない。だからどうしようもない何かが、未来を決めてくれればいいのにと無いものねだりをする。
『私』の心情をこんな風に感じました。
私も幼いころから、ブランコが嫌いでした。順番に並ばれる姿も、誰も寄り付かない片隅で錆びつく姿も。
自分と重ねていたのかな、なんて。このお話を読んで思いました。
鎖。鉄の冷たさ。情事とシンクロさせるには、出来すぎた存在ですね。気付いたすずめさんの感性と慧眼に脱帽です。
作者からの返信
コメントありがとうございます!
うおお、さすがの深い考察……!
ガツガツした感じじゃなく、流れに呑まれるように不倫に行きついてしまった人って、仰る通りの心境になると思います。
ブランコに限らず、私は昔から「ぶら下がった形状のもの」が苦手でした。電気の紐とか。すぐ揺れることに、異常なほど不安を感じてしまって。
そういう幼い頃の苦手って、自分自身の根本の部分に直結している気がします。
ブランコ。考えてみると、いろんな含意のあるものかもしれません。
たくさんお褒めいただいて嬉しいです(*´꒳`*)
急に詩的なのぶち込んでくるやんけすず姉さん……。
何というかねぇ。こういう細やかな描写は絶対僕にはできないのよね。何かの情景から心情を描くとかさ。すごいよ。尊敬します。
煙草の臭いも、ブランコの音も、何なら僕は男性ですけど、隣で寝息を立てる彼の気配まで、しっかり感じました。
すごいなぁ……。
作者からの返信
コメントありがとうございます!
実はこういう描写がいちばん得意というか、手癖でいくらでも書けるやつだったりします。
五感を感じていただけてよかった!
素敵なレビューも、ありがとうございます!
直接的なことを書いちゃうと急に変な生々しさが出てしまうので、内面ばかりの描写にしてみました。お褒めいただけて嬉しいです(*´ω`*)
ブランコって古いやつになると『ぎちぎち』って音を立てながら揺れますよね。
揺れるブランコが表すのはただの揺れなのか、あるいは誰かさんの心の音も表わしたものなのか。
二十回揺れ、次の揺れが来ないのはほかならぬ彼女自身が「留めて」しまっているからなのかしら、などとおもってしまいますね。
なお自分はブランコというと、靴飛ばしばかりしていたなぁという実に小学生低学年の思い出しか残っていません。
情緒ゼロだわぁ、自分。
留まった先には未来はなさそうですので、彼女には一歩、踏み出してほしいなぁと自分は思ってしまいました。
まぁでもそれだったら二十回も揺らしていないよ、と言うのが答えなのかもしれませんね。
作者からの返信
コメントありがとうございます!
古いブランコ、物理的に怖いですね……笑
「揺れるブランコ」は私自身の原風景でもあるんですが、なぜか「ぶら下がった状態の不安定なもの」が物心ついた時から異常に不快で。
不快だからこそ気になっちゃう。
この彼女も、苦しいのにやめられないんでしょうね。
靴飛ばしは私もやりました!
改めて考えると危ないですね笑
本当は20回とか猶予を持たせず、きっぱりブランコから降りるべきですね。
しっかり読み込んで下さって嬉しいです!