ブランコって古いやつになると『ぎちぎち』って音を立てながら揺れますよね。
揺れるブランコが表すのはただの揺れなのか、あるいは誰かさんの心の音も表わしたものなのか。
二十回揺れ、次の揺れが来ないのはほかならぬ彼女自身が「留めて」しまっているからなのかしら、などとおもってしまいますね。
なお自分はブランコというと、靴飛ばしばかりしていたなぁという実に小学生低学年の思い出しか残っていません。
情緒ゼロだわぁ、自分。
留まった先には未来はなさそうですので、彼女には一歩、踏み出してほしいなぁと自分は思ってしまいました。
まぁでもそれだったら二十回も揺らしていないよ、と言うのが答えなのかもしれませんね。

僕はこの話から今にも壊れそうな不安定さを強く感じました。またブランコが風に揺れる様子から、自分の力ではどうにもならない、ままならぬ思いも感じました。でも最後の21回目は永遠にやってこないという主人公の思いからは、ブランコが止まるところが見たくない、今の危ない状況を続けたいのではと感じました。
相反する思いが感じられ、面白かったです。

大人の嗜好品と子供の遊具という対比だけでなく、ブランコの春と煙草やメンソール（ハッカ）の秋でも対比となっているのがまた色々と想像を掻き立てられました。

すごく……深いです。
いやすごいなぁ、風に揺れるブランコからここまで痺れる物語を書けるとは。
どことなくハードボイルドさをも感じる燻銀なのにどこか切なくなる不思議な物語ですね。文句なしに面白い！　そして、どうか彼女が少しでも幸せになれるようにと願わずにはいられない！
素晴らしい物語でした！

色々と深い想像をしたくなるようなお話ですね。
アダルトな雰囲気と童心が同居してるような、子供の頃からずっと変わらないものを持て余してるような…
ブランコが止まったら、彼との関係も変わってくるのかな～、と色々考えちゃいました^^

素晴らしい文章ですね！
読むだけで自然にその光景が脳裏に浮かぶようです。

ブランコの表現がすごいですー。揺れる心や、ベッドの上で揺れる行為とかを表してるんですかね？？

ああ……なんか深い感じがします……大人の心理描写のようなものと、子供の遊具代表のブランコという組み合わせが、不思議で、深層心理を描いているような感じで…！

カクヨムコン中間選考突破おめでとうございま～す！ヽ(=´▽`=)ﾉ

しかも２作も！

それに短編コンも通過されてるのをお見かけしました☆

スゴイです！！



そして本作、詩的で大人な雰囲気がイイですね☆

私もこういうカッコイイ文章が書けるようになりたいなー(*´∀｀)

陽澄さんのこういう作品すごく好きです。淡々とした描写に心の奥のやるせない部分が滲んでいて。

ブランコもそうですが、ぶら下がったものって、簡単に靡いて、いつ千切れるか分からない脆さを感じます。

主人公の心情には若い頃特有の甘さというか、陶酔がありますね。風はもう止まっているのに自分から求めているようにも見えるし、揺らされていると言いながら本当はそれに甘んじていたかったり。

読みながらなぜかノスタルジックなものを感じてしまいました。自分も歳をとってしまったのかなあ…笑

不思議な余韻のある作品ですね。ほとんど誰の姿も見えない、けれども合間にブランコの揺れるさまが見える。これが繊細な心情とリンクして作品の質を高めていると思いました。

とってもアダルトな雰囲気！
やるせなさ、本当はこうしたいのにそれが出来ない諦め。
タグに不倫とあったのでそのつもりで読みました。

繊細な描写、素晴らしいです。音や匂い、肌で感じる感覚。五感をフルに刺激されます。

揺れるブランコと自分を重ね合わせるのが、切なさをより感じさせてくれました。

自らどっぷりとはまって、そこにいる自分に陶酔している感じですね。被害者でいたいという狡さと弱さ。

すごく良かったです。

（残業中なのに、惹かれて息抜きに読みに来てしまった）
そう……5回のつもりが10回、15回とずるずると揺れるがままに続けていって、風じゃなくて貴方が揺らすのを待っているのに、向こうにとってはただの「遊具」とも捉えられる悲痛な切なさ。夜に沁みました。

コメント失礼いたします。

詩的というのでしょうか、陽澄さんはこういうテイストの作品が意外と珍しい気がしますね。
いろいろな雰囲気の作品をかけるのが羨ましいです。

全体的に洗練されている文章に、きぃこ、きぃこ。と突然擬音を入れるところが、にくいですね。
うまい！って感じです。

うわぁ、怖い。そしてエロい。
実はこの女性、この男性にハマってるというより、今の状況にいる自分に溺れている怖さにハマってるようにも思えますよね。

中学の時、ブランコって、何だかエロいよなぁって思い調べたら、昔の中国では宮女が夜伽に呼ばれる為に乗り、わざと裾をはだけさせ、白い足を見せてその気にさせる道具だったとか・・・
短編ながらグイグイと引き込まれてました。次回作も楽しみにしてます！

こんばんは。
察してほしい。あなたからブランコを揺すってほしい。
でも察しすぎれば、突き詰めれば、「次はない」と言わせてしまう。
狡いことも分かっていて、欲求に逆らえない。だからどうしようもない何かが、未来を決めてくれればいいのにと無いものねだりをする。

『私』の心情をこんな風に感じました。
私も幼いころから、ブランコが嫌いでした。順番に並ばれる姿も、誰も寄り付かない片隅で錆びつく姿も。
自分と重ねていたのかな、なんて。このお話を読んで思いました。

鎖。鉄の冷たさ。情事とシンクロさせるには、出来すぎた存在ですね。気付いたすずめさんの感性と慧眼に脱帽です。

一緒にいられる時間は限られていて、時は残酷に迫ってくる。
揺れる心とブランコが重なって、切ない雰囲気が出ていました。

２１回目という今回のお題、難しいのにしっかりはまっていました!(^^)!

急に詩的なのぶち込んでくるやんけすず姉さん……。
何というかねぇ。こういう細やかな描写は絶対僕にはできないのよね。何かの情景から心情を描くとかさ。すごいよ。尊敬します。
煙草の臭いも、ブランコの音も、何なら僕は男性ですけど、隣で寝息を立てる彼の気配まで、しっかり感じました。
すごいなぁ……。

もっと一緒にいられたら。もっと甘い言葉をかけてくれたら。どれだけそんなことを思ったとしても、そんな想像と現実には埋められない溝があるのかもしれませんね(>_<)

ブランコのように揺れる心。いっそ止まってくれたら、こんなにも悩まずにすむかもしれないのに。