第130話

こいつの正体は分からないが、性能は確認出来た。しかしまだ問題があった。


「ここからどうすれば良いんですかね?」


サナが指摘したのは場所の事だった。今いるのは真ん中に噴水がある広場のような場所。しかしそのあとに何をすればいいのか分からなかった。


「取り敢えず、何かあるはずだから探してみよう」


何かここから出るためのスイッチとか無いか、みんなで探し始めた。


〜10分後〜


「透よ。これじゃないかの?」


バルギエルが何か見つけたらしい。バルギエルの方へ向かった。


「絶対に押してはいけない色をしてるな…」


バルギエルが見つけたのは、汚れた赤色のボタンだった。そして地面に何か書いてあった。


「転…スイ…」


所々、字が掠れて読めないがなんとなく分かった。


「バル押せ」


「分かったのじゃ」


「押していいんですか⁉︎」


サナが驚いたように言った。


「多分、転移用スイッチって書いてる」


「透さんが言うなら信じます」


「じゃあ押すのじゃ」


ポチッ


押した瞬間、眩い光に包まれた。


「眩s…」


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

目を開けると、平原にいた。


「もしかして…」


地上に戻ってきたのだと思った。


「どうやら戻ってきたのじゃな」


「そうですね。あそこにうっすらとダリスの城が見えてるわけですし」


「宝箱とか無かった…」


サナは何かあるのだろうと思っていたが、結果何も収穫が無かったので落ち込んでいた。


「だが、このダンジョンは俺らからしたら簡単だったけど、普通ならキツイから難易度SSSという事も頷ける」


「恐らく、あの罠で分裂させて1人だと太刀打ちできないのじゃ。普通ならな」


「よし、じゃあ帰るか」


「「「了解(なのじゃ)」」」


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天才スナイパーの異世界射撃術〜ナギの暗殺日記〜


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