第107話

後ろで大勢が死んだ事に気づいていない帝国軍は未だに進軍中だ。


「ただいま戻りました」


どうやら、後ろの敵を倒したらしい。


「ありがとう。また後ろから再度攻めてくれ」


「承知」


そう言ってギライルは飛んでいった。

気づけば、もう太陽が地平線から登ろうとしていた。


「あと、少しだ。それまで頑張るぞー」


「「了解(なのじゃ)」」


俺は次々と敵を仕留めながら思った事がある。ここまで連携してやった事がなかったと思った。地球にいた頃、最低限の連携はしていたものの、1人なので本当に些細な事だった。3人いればここまでやれるのだと思った。


「透よ!もう大丈夫じゃないのか?」


ズザザザザザザザ…


バルが撃ちながら言った。帝国軍の数はかなり少なく、気づけば残り100人ぐらいだった。


「バル、撃つのやめろ」


「分かったのじゃ」


そう言ってバルはM134から手を離した。M134はキュルキュルと回っていた。銃身が赤色になっていた。


「そんなに撃って…よく持ったものだな」


「そうじゃな。頑張ったのじゃ」


俺は隊長を呼び、帝国軍の兵士を捕虜にするよう伝えた。


「見た感じ、かなり痩せ細っている。ありったけの飯を用意した方がいい。何故攻めてきたなどの理由はその後聞いた方がいい」


「分かりました」


そうして、帝国軍の兵士達は捕虜になった。


「はぁ…終わったぁ…」


途端に力が抜けて、地面に座り込んだ。


「透のくせに、珍しいのじゃ」


バルが笑いながら言った。


「お疲れ様でした。しばらく休みたいですね」


サナが俺に向かって手を差し伸べた。


「あぁ…そうだな。しばらく休みたい」


俺はサナの手を掴み立ち上がった。

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昨日早めに投稿してしまいましたが、ラッキーと思ってくれたら幸いです。


ナギが大人になった時の話をこちらに書きました!不定期更新ですがこちらもどうぞ〜

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天才スナイパーの異世界射撃術〜ナギの暗殺日記〜


https://kakuyomu.jp/works/16816452221242949033

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