第82話

俺たちは王都に戻った。

午前中は砦にいたものの一向に敵は現れなかったのである。


「なんか久しぶりにみえます」


「あの3日間は長すぎます」


「疲れたのじゃ」


「お腹すいた…」


ナギは準備の時、地形がどうなっているか、どうゆう砦なのかいち早く調べていた。


「流石に、きついよな…」


ナギはまだ子供である。人が死んでいく所にいて大丈夫かなと思う。


「ナギさん。私が何か作りましょうか?」


ギライルがナギに話しかけた。


「じゃあ…パフェ…」


「承知しました」


ギライルの料理の腕は確からしく、なんでも作れるらしい。一度だけ食べたが凄い美味しかった。


「じゃあギルドに報告といこうか」


「そうですね」


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

「こんにちは〜」


受付嬢は少し疲れているようだった。


「何かあったんですか?」


「いえ、ただこの度の防衛で沢山の冒険者が少なからず1ランクアップする事になったのでその処理で忙しいのです」


受付嬢も忙しいんだな。


「そうか、えぇと…」


「大丈夫です。貴方達のランクアップは確定ですから」


「そうか。分かった」


「もしかすると新しいランクが作られる可能性もあるのでその時は覚悟していてください」


新しいランク?確か…今の最高はSだから、その上になるのか。


「分かった」


「今日はどうしますか?」


「流石に疲れたから休むよ」


「そうですか、分かりました」


俺たちはギルドから出た。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

「本当にありがとうございます!」


王城に行くと、沢山の人が出迎えてくれた。


「こんなにいたんですね」


そしてルーラが走ってきた。


「おい、危ないぞ」


「大丈夫、転ばないので」


「久しぶりです。ルーラさん」


「久しぶりです。今度お茶しません?」


「いいですね」


「ルーラよ。久しぶりなのじゃ」


「バルさん!じゃあ3人でやりますか」


バルとサナとルーラで何か話していた。

ルーラはこっちに気がついたらしく、話しかけてきた。


「あの…報酬なんですけど、まだ決まってないんですよね…」


領地とかは持ちたくないし、爵位もいらないからなぁ…


「なんか、どこにでも入れるカードみたいなの無い?それあったら便利だと思うんだ」


ルーラはピンときたようだった。


「少し待っててください」


そう言って、奥の方に走っていった。


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