第77話

「疲れた…」


パンッ


パンッ


パンッ


前からも横からも敵はきていた。


ズザザザザザザザ…


「最高じゃぁぁぁぁぁ!」


バルは前から来る敵をM134でなぎ倒している。トリガーハッピーになっていた。


「透様、私に何か出来る事は?」


ギライルが質問してきた。


「えっと…じゃあ…」


パンッ


「ある一定を超えたら…」


パンッ


「足が重くなるとか…」


パンッ


「そうゆうのある?」


パンッ


「分かりました。すぐにやりましょう」


そう言うと、指パッチンをした。


「あれ?敵の進行速度が…」


「遅くなったのじゃ」


どうやら成功らしい。うまくいった…良かった。


「お役に立てて何よりです」


「ありがとう。引き続き戦闘に戻ってくれ」


「承知しました」


そう言ってギライルは飛んでいった。


「透!まずいのじゃ。銃身が変色しているのじゃ!」


やはりか…普通なら冷却するためにしばらく撃ったとしたらある程度は撃たない方がいい。だがバルはそれを考えないでずっと撃っていた…それが原因だった。


「それ以上使うと…やばい。こいつなら使えるだろ?付与で威力高めてもいいから」


俺は、バレットM82をバルに渡した。


「ありがとうなのじゃ!」


ズドン


サナが撃ち始めた。どうやら威力を高めたらしい。明らかに音が違っていた。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

「流石にきついな…」


「そうですね」


「キツイのじゃ」


「ドラゴンでもこれはなかなか…」


夜が来て、進行は止まった…いや戻って行ったという方が正しい。


「敵がいる所…分かった」


ナギが帰ってきた。


「ありがとう。ナギ」


俺はさっそく地図を出した。


「ここが、今いる砦。そして敵は…えぇと…ここにいた」


指を指したのは砦から約15km先の場所だった。


「なんか…変わった物とかあったか?」


「魔道具あった…そこから人出入りしてた」


「なるほどな…そこに留まらなくても本国に帰れるから問題は無いのか…」


俺は納得がいった。そこまで多いかったらキャンプも大きくなる。だが魔道具があれば話は別だった。


「仕方ない。あれ仕掛けるぞ」


「下手したら自分死ぬやつですよ?怖いです…」


「でも、仕方ない。使える物は全て使うしかない」


バルはいい考えが出たようだった。


「透よ…ギライルと妾で仕掛けるのじゃ」


「あっそっか…飛べるもんな」


「心配ないのじゃ。ギライル行くぞ?」


「分かりました」


そう言ってバルとギライルは飛んでいった。


「安価で作りやすい。まさか地雷を作る事になるとはな…」


俺は地雷は作りたくなかった。しかしトラバサミよりも地雷の方が使えると判断して仕方なく作った。


「全部爆発すればいいが…しなかった時の取り除くのがなぁ…でもバルとかギライルが何とかできるかも…」


不安だが、そうするしかなかった。


_________________________________________

新兵器登場しましたね。

読んでくれてありがとうございます。


〜兵器解説〜

地雷


地上または地中に設置され、人や車、戦車などがその付近を通ると爆発する。コストも安価で大量に製造ができる。それもあってついたあだ名が「悪魔の兵器」





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