第71話
ルーラが正式に女王になってから数日…
俺たちはやる事が無くなった。
「暇です〜」
サナはソファに寝っ転がっている。
「そうじゃな。暇すぎて死にそうなのじゃ」
バルはもう一つのソファで寝そうになっていた。
スピ〜スピ〜
そしてナギはベットで爆睡していた。
「護衛といっても、俺たちはただの冒険者」
「透さんと会ってから、みんなでダンジョンに潜った事ありました?」
「ないのじゃ…」
「言われてみれば…スタンビートの時もただ迎撃しただけだしな…」
次の目標はダンジョンだな。うん…なんと言おうとダンジョンにしよう。
ガチャリ
「こんにちは、皆さん」
扉を開けたのはルーラだった。
「暇です」
「暇なのじゃ」
「やる事ないです」
スピ〜スピ〜
俺たちがそう言うと、ルーラは笑顔でこう言った。
「1人寝ていますが…今日で護衛のクエストは終わりです。今まで助けてもらってありがとうございました」
「本当?」
「本当です。どうやら農業大臣が拘束された事によって他の貴族は手を引いたようです」
「だからいらないのか…分かった。えぇと…じゃあ報酬の件だな」
ルーラは頷いた。
「13日間護衛してもらったので…白金貨25枚でいいですか?」
バサッ
ナギが起きた。
「それでお願いします」
「ナギ…起きてた?」
「寝てました」
凄いな…お金のことになると…
「分かりました。後日ギルドから渡されるはずなので待っていてください。それとこれからは王城に自由に入っていいので、私に会いに来てください」
最後は切実な願いみたいな感じだった。
「大丈夫ですよ。ルーラ、王都に戻って来た時はすぐ行くので」
サナがそう言うとルーラはホッとしたように見えた。
「透さん。あなたがまたここに帰ってくる頃には壁などは無くなっているはずです…多分」
「多分ってなんだよ…まぁ楽しみにしてるからな?」
「はい!」
少しの雑談をした後、俺たちは王城から出た。
「にしてもやっぱ豪華ですよね。この城」
「そうだな」
「凄い大きい」
俺はふと思ったことがあった。
「俺らの宿ってどうなった?」
「「「あっ」」」
もう日が暮れて暗くなってきた。
下手すると宿を取れないかもしれない。
「バル。サナを連れてあそこの宿…ギルドの隣の宿に行くんだ」
「分かったのじゃ」
すると、バルはバサッと翼を出してサナを持ち上げ飛んで行った。
「うわっ!なんですかこれ⁉︎いやぁぁぁ…」
「無事であること祈ろう」
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