第66話

「ちなみにだが…死体はどうした?」


俺はサナ達に問いかけた。


「えっ?バルが全部焼いて消し炭に…」


「えっ?妾はそんな事していないのじゃ」


どうやら食い違いがあったらしい。まぁそれは置いといて。


「とにかく、死体はそのまま?」


「はい」


「そうなのじゃ」


やはりか…


「もう気づいているかもしれないが。朝になるとその死体は綺麗さっぱりと消えている」


「言われてみれば…」


「確かにそうじゃな。もしあったら大騒ぎなのじゃ」


「俺はそこで推測だが、敵側がその死体をこっそりと回収していると思う」


というか、それしか考えれない。


「まぁ、そうなりますよね」


サナはなんとなく予想していたらしい。


「とにかく、その回収の場面を見ないと分からないけどそうゆう事があったら報告してほしい。いいか?」


「「「了解(なのじゃ)」」」


とそこにルーラが来た。


「あと2日ぐらいで決まりそうです」


「そうか、じゃあ今日はサナとバルだ。取り敢えずその死体を回収する奴を探してそいつの居場所を特定するんだ。いけるか?」


「任せてください」


「大丈夫なのじゃ。念のため1人だけ死体を回収しておくのじゃ」


「それはなんで?」


「死んだら消滅する呪いなどもあるからじゃ」


なるほど…


「分かった。そうしてくれ」


「分かったのじゃ」


「じゃあ夜までのんびりしていてくれ」


「分かりました」


「分かったのじゃ」


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

「さて、1人回収したのじゃが…」


いつもと同じく合計で20人だった。


「取り敢えず待ちますか…」


ボロッ…


「えっ?」


その死体は全身にヒビが入っていた。今にも崩れそうだ。


「やはりか…」


「なんか分かったのですか?」


「やはり呪いだったのじゃ。ほれここを見るのじゃ」


首のところをみるとヒビが入ってよく見えないが、なんらかの印があった。


「それが、呪いの証拠じゃ」


「これじゃあ、居場所が特定できません」


「妾に任せておくのじゃ」


そう言って、呪いの印があったところに手をかざした。すると1本の線が伸びた。


「これは呪いをかけた人を追跡する能力なのじゃ」


「凄いですね」


「もっと褒めるのじゃ。じゃが、死体が完全に塵と化したら何も出来ないから急ぐのじゃ」


「分かりました」


「あっそうじゃ」


バルギエルの体が光った。するとそこにはドラゴンがいた。


『さぁ行くのじゃ』


「分かりました」


そうして、サナとバルギエルは呪いをかけた人がいる建物を特定した。サナとバルギエルは確信を持った。

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