第47話

「じゃあ、探してくるのじゃ」


「頼んだ」


バルギエルの背中から翼が生えて、飛んでいった。


「中途半端的な事も出来るんだな…」


あれ?じゃあ頭だけでも変われるのか?なんか怖いな。


「にしてもなんでトラバサミなんですか?」


サナが話しかけてきた。少し疑問に思っているのだろう。


「向こうにいた頃、こいつが役に立った時があって、備えあれば憂いなしっていうだろ?」


「備えあれば?なんですかそれ?」


「簡単に言うと準備しとけばなんとかなるっていう事」


「なるほど?」


多分そうゆう意味だよな? 


地球にいた頃、とある作戦で建物を囲んだ。

建物の中には敵がわんさかといる。

しかし味方は数えれる程度しかいなかった。

その時工場の中からトラバサミなどの罠が出てきたのだ。

それを夜に建物の周りに配置した。結果は大成功。敵はそれに引っかかり、

罠だと気づいた時、すでに遅かった。

周りには数百個の罠があったので出るに出れなかった。そして降参した。

だから罠は便利というわけ。一応再利用も出来る。


「あったのじゃあ!」


バルが、戻ってきた。


「あっそうだ。もしかすると相手籠るかもしれないからその時は頼んだ」


「分かったのじゃ。ここから北に進むとそいつら山賊がいるのじゃ」


「分かったありがとう。サナ行くぞ」


「分かりました!」


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

しばらく北に歩くと古びた建物があった。


「あれか?バル」


「そうなのじゃ」


その建物からだいたい40mぐらい離れている所から俺たちは見ている。


「さて、このまま夜を待つぞ〜」


「えっ?あっ分かりました」


「了解なのじゃ」


流石に太陽がある時に堂々と行ったらバレる。寝ている夜に実行だ。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

「夜になりましたね」


「落ち着くな…」


周りはシーンとしており物音がしない。


「隠密行動だからな?」


「はい…」


「じゃあ行くぞ」


「了解」


そして俺たちは数百個のトラバサミを配置することに成功した。

バルギエルは寝ていた。

_________________________________________

読んでくれてありがとうございます。

バルギエルが役に立っているのかいないのか…

応援よろしくお願いします。


〜武器…罠紹介〜


トラバサミ


狩猟に使う罠の一つ。

虎挟みとも日本では言う。

もし人間がそこを踏んでしまうと骨を粉砕するぐらいの強さがある。

しかしそれは中、大型のトラバサミの話である。小型は少なくとも骨にヒビが入るぐらい。それで足止めも出来るので小説の中では小型のトラバサミとして読んでくれるとありがたい。

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