第38話

「なぁ、あれって…」


「そのまさかですね」


波を起こした正体が分かった。


「あれはクラーケンじゃな」


流石にデカすぎない?

40mぐらいの大きさはある。


「でも格好の的…と言いたい所じゃが…」


バルギエルが悔しそうにしている。


「ん?何かあるのか?」


「あいつの体はほとんど攻撃を通さないのじゃ」


えっ?嘘でしょ。


「信じていないらしいな?じゃあ撃ってみるのじゃ」


「分かった」


狙いを定めて撃った。


パンッ


「あっこれ無理だ」


即座に分かった。

大きさからも分かる通りで、1発じゃあ無理。

そして当たったという手応えがなかった。


「気をつけるのじゃ、跳ね返してくるのじゃ」


「えっ?」


スパン


「危なっ」


弾が地面に当たった。


「詰んだな」


「だから待つしかないのじゃ。いずれあいつもどこかへ行く」


そうして、俺たちはクラーケンがどこかへ行くのを待った。なんか悔しいな…

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