第32話

「着いたな…」


今いるのはおそらく地下室に続くドア、それを開けたらいよいよ…だ。


「開けるぞ」


ガチャリ


恐る恐る、ドアを開けた。


「誰だ!」


誰かの声がした。


「この暗さだと、狙いづらいな…」


サーマルサイトなどがあれば別だが、そんな物はない。

ならば、一瞬光らせば良い。


「どうするんですか?」


「サナとバルギエルは同じタイミングで光魔法発動できるか?」


「できます…」


「出来るのじゃ」


なら行けるな。


「俺が合図出すからやってくれ」


「分かりました」


「うむ」


俺は作戦を伝えた。あとはやるだけだ。


「誰かいるのか?」


声が近くなってきた。


「3.2.1…今だ」


ピキーン


目眩しのような光魔法が発動した。

一瞬人の形が見えた。

すぐに頭を狙った。じっくり狙っていたらすぐバレるからだ。


そして…


パンッ


撃った。


「あ…頭…頭が…」


どうやら、頭に風穴が空いたようだ。


「サナ、照らしてくれ」


「分かりました」


光魔法により明るくなり、部屋の中がよく分かるようになった。

床には何か書かれており、すぐ近くには血を流した男がいた。

辛うじてまだ生きている。


「やはりこいつじゃな」


「そうですね」


大きな魔法陣などを考えてこいつで間違いない。


「お前に聞きたいことがある」


「お前に話す…ものか…」


これ拷問コースか?


「透よ、ここは我に任せてくれ」


バルギエルが言ってきた。


「大丈夫か?それにこいつ今にも死にそうだぞ?」


「妾をなんだと思っているのじゃ?聖竜だぞ?回復なんて容易いのじゃ」


「分かった、じゃああとは頼んだ」


「分かったのじゃ」


俺とサナは地下室から出た。


〜〜〜〜〜〜sideバルギエル〜〜〜〜〜〜〜〜


「ご主人様もいなくなったし始めるのじゃ…ん?」


男はぐったりしていた。

どうやら舌を噛み切って死んだらしい。


「まだ話すことがあるのじゃ…回復」


男が光に包まれた。すると…


「はっ!ここは?」


「生き返ったのじゃ、どれ全て話してもらうのじゃ」


「絶対話さない…」


ゴリッ


どうやらまた舌を噛み切ったらしい。


「だからの?死んでも無駄じゃ。回復」


また光に包まれた。


「何故…死ねない…」


「妾がいるからなのじゃ。じゃあお主はなんでこんな事したのじゃ?」


「言わない…絶対…あっ?」


スパッ


男の右腕が千切れた。


「腕がぁ…腕がぁぁぁぁ!」


「言わないと永遠にこうするのじゃ」


「嫌だ…絶対に言わない…」


スパッ


左腕も千切れた。

血がどくどくと流れる。


「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」


「うるさいのじゃ」


バルギエルは喉を切った。


コキューキュー…


男からは息をするしか無くなった。


「ちゃんと話すなら回復させるぞ?」


男は首を縦に振った。


「分かったのじゃ、回復」


光に包まれ、5体満足で男は復活する。


「さて、全て話すのじゃ」


「騙されたな…俺は絶対に話さないぞ…」


バルギエルはうんざりした。普通に話すなら何もせず首を飛ばすだけなのにどうしてそこまでして言わないのか分からなかった。


_________________________________________

グロかったでしょうか?

読んでくれてありがとうございます。





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