第12話

俺は少し離れた所から見る事にした。


「初めてやるんだ。失敗しても仕方がない」


俺はそう思った。


〜〜〜〜〜〜〜サナ視点〜〜〜〜〜〜〜〜〜


グルルルルァァァァァ


ワイバーンが吠えた。数は3匹。

最初にしては少し荷が重い。


「大きいですね…」


スコープを覗き、ワイバーンの頭を狙って引き金を引いた。


パンッ


グルルアァァ…


ワイバーンが1匹落ちていく。

どうやら倒したようだ。


「やった!」


ギャァァァァァァァ


1匹倒されたのを見て怒ったのか2匹同時に襲ってきた。


「まずいです!避けなきゃ…」


1匹は真っ直ぐ来たので横に避けた。

しかし横から1匹来たのでサナは避ける術がなかった。


「やばい!死ぬ…」


サナは目をつぶった。


スパンッ


恐る恐る、目を開けるとワイバーンが死んでいた。


「透さん!」


サナはすぐ分かった。

助けてくれたのだと。


「あと1匹…」


コッキングをして、再度ワイバーンに狙いを定める。


「これで…終わりです!」


パンッ


ワイバーンの頭に風穴が空いた。


ギャァァァ…


ワイバーンが死んだ。


「やった!やりましたよ!」


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

サナが喜んでいたので出て行く。


「初めてにしては良くやった」


サナがニコニコしている。


「透さんのサポートが無かったら死んでいました」


「それでも最初だからな?よくやったよ」


俺はサナの頭を撫でた。


「うぅ…」


なんか悲しそう。


「どうした?」


「私こう見えても大人ですからね!」


あっそうなの?知らなかった…


「いや、丁度良かったから…ごめん」


サナはニコッとして言い返した。


「良いですよ。嬉しかったし」

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