第2話 ここが異世界!?

天使 「さ、着いたわ。ここが(願いの狭間)。ここで最終的な願いを言うの。」


浩二 「ふーん、さっき願ったことと違うこと願ってもいいの?」


天使 「まぁいいけど、普通は変えないけどね。」


浩二 「この天使を消してくださいって言えば消えるんかね?」


天使 「そ、そんなこと考えてたの…?引くわ。」


浩二 「冗談だよ。んじゃ、願伝えまーす。」


浩二 「俺を異世界に連れてってくださーい笑」


浩二は半信半疑で願いを伝えた。


その瞬間、浩二の周りは光り出す。


浩二 「あーきたきた太陽拳。これってもう異世界行ける感じなん?」


天使 「行ける行ける。はよ行ってきな。」


浩二 「じゃーなクソガキ。」


天使 「じゃーねクソガキ。」


お互いは罵倒し合いながら別れるー







ーん?


浩二は目覚めるとベットの上にいた。


浩二 「あー、本当に来たんか。…現実感、あるなぁ。」


浩二は異世界なのに現実感を感じていた。


浩二 「とりあえず外出てみっか。」


浩二は部屋を出て、外へ行こうとする。が、


お客様〜。宿費払って下さーい!


浩二 「え、え、なに?これ俺泊まってたの?」


宿の受付娘 「はい、えーと。イワシタ様ですね。宿費5万ベルとなっております。」


浩二 「5万ベル?日本円に換算するといくらですか?」


宿の受付娘 「ニホンエン?申し訳ありません。ニホンエンとはどういった通貨なのか存じ上げないのですが…。」


浩二 「うわー、異世界の嫌なところ2つ目。通貨が違うこと。ったくどうすりゃいいんだよ。」


宿の受付娘 「あの〜、この世界の者ではないんですか?」


浩二 「あーはいはい。そうです。僕日本って所から来たんですけど…。」


宿の受付娘 「ニホン…今調べてみます。少々お待ち下さい。」


受付娘は何も無い空間から電子的な何かを作り出していた。


浩二 「なんだあれ、何も無い所から急にスマホの画面みたいなの出てきたぞ…。流石異世界だ。」


浩二は段々と異世界の進んだ文明に関心を示し始めた。


宿の受付娘 「イワシタ様!ニホンエンに換算しますと、5マンエンと出てきました。5マンエンお願い致します!」


浩二 「5万!?てかそもそも1円も持ってないぞ…。逃げるか?」


浩二が逃げる素振りを見せると


宿の受付娘 「あ、お客様。お金を払わず逃げるとこれで痛いことしないといけない規則になりまして…。」


宿の受付娘は睡眠スプレーとハサミを持っていた。


浩二 「え、なにそれ。何に使うの?」


宿の受付娘 「これで犯人を眠らせた後、大事な部分をチョッキんと。」


これには息子も萎んだ。


浩二 「…えーと、僕はまだ逃げてないから…?」


宿の受付娘 「今のところはセーフですね。」


(考えろ俺。この状況をどう切抜ける?…てか逃げただけで息子切られるってやばすぎんだろ。そんな罪になるのか?牛丼屋で食い逃げした時は何もなかったぞ…。)


やはり素直にお金がありませんと言うしか…。


浩二 「あの、すみません。実は僕…」


宿の受付娘 「あ、言い忘れましたがお金をお持ちでない場合も同様に痛い思いして頂く規則となっております。」


浩二 (ひぃぃぃ。異世界怖すぎワロタぁ!こんな展開誰が予想できんだよ。)



ちょっといいかな?


浩二 「え、誰?」


浩二の横にはメガネをかけた明らかにこの世界の者と思われる男が立っていた。


ミニル 「あ、申し遅れたね。僕の名前はミニル。宜しくね。」


ミニルと名乗る男はニコッと笑う。爽やかな笑顔だ。


浩二 「よ、よろしく…。それで、急に横に来たけど何か用ですか?」


ミニル 「帰ろうと思ったら何だか見たことない人が困ってたから来てみたんだ。どしたの?」


浩二 「あ、あのですね。僕この世界に来たばっかでお金一銭も持ってないんですよ。それでどうしようかなって…。」


ミニル 「あー、そういう事ね。よし、ここは僕が出すよ!はい、おねーさん。」


ミニルはそう言うとジャラジャラとお金を払う。


宿の受付娘 「ご利用誠にありがとうございました〜!」


浩二とミニルは宿から出る。


浩二 「あ、あの…本当に助かったっていうか、その…」


ミニル 「気にしないで!この世界に初めて来た人なら仕方ないよ。それより、どこから来たの?」


浩二 「あ、ニホンっていう所から…」


ミニル 「ニホン。聞いたことないけど、どんな所なの?」


浩二 「あ、く、空気が美味しいです…」


ミニル 「へぇー。1度行ってみたいなぁ。」


浩二 「そ、それじゃこれで。本当に助かりました。」


ミニル 「え?ちょっと待ってよ。」


浩二 「え、何ですか…?」


ミニル 「実はさー、今から映画観に行くんだけど来ない?ひとりじゃ寂しくて。」


浩二 「え!あ、映画ってこの世界にもあるんですね…」


ミニル 「日本にもあるんだ!映画観たあとに感想言い合いたいからさ、行こうよ!」


浩二 「え、あ、まぁ助けてもらったし、行くところもないからいいか…。」


ミニル 「よし!行こう!」


浩二の異世界青春物語がこれから始まろうとしているー





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異世界の話が嫌いな俺が、異世界で仲間を作って青春しまくってみた。 @maruchan22

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