第7話 疲れを忘れる

〜夏祭り当日〜

先に着いたのはまおだった。髪型をショートにし化粧をして、1週間悩んで決めた赤く花模様の浴衣を着ていた。このときのまおは楽しみより緊張が勝っていた。

「ごめんね、遅れた?」最近毎日聞いている声だ。

「かず君」まおは緊張しすぎて頭が真っ白になっていたため名前を呼ぶことしかできなかった。

「よし、行こう!」かず君が言ってくれた。

かき氷を食べたり、お猿さんと言うあだ名が付いているクラスメートが美味しいと絶賛していたチョコバナナを食べたり、射的をしたりした。まおは幸せだった。かず君はずっと笑顔で自然とまおも緊張が解けて笑顔でいられた。

「もう、そろそろかな?」かず君が言った。

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