第4話小学生になったけどシナリオと違う

コミュ力皆無ボッチ生活が長くなりつつある今日この頃やっと小学校入学まで漕ぎ着けましたよ。


幼児期って出会いの場が狭いでしょ?小学生になればちょっとは広がるでしょ?それならコミュ力が低くてもコミュ力天元突破してる子がきっと友達になってくれると期待しているし信じてるのコミュ力天元突破してる人ってきっといると思うんだ。都市伝説じゃないよね?


私が通う小学校は私立の女子校、何で女子校なんだろう?共学でもいいんじゃない?ゲームの公式HPやファンブックでは瑞姫は慧人と中学までは一緒の学校だったはずだと考えたんだけれども理由は娘ラヴな父とシスコンな兄が「狼共の巣穴に可愛い娘(妹)を放り込めるわけないだろう!!」と必死な言い分を打ち出した。狼共の巣穴ってなに言ってるのかしら?共学だから男女の比率は同じくらいだと思うし何よりお友達がたくさんできるかも知れないと思うの・・・けれどそういう問題じゃないらしい。そして私は兄の通う学校の近くにある私立の女子校に入学する事になった。私立なのは公立よりも融通が利くからそしても勿論体育は見学です。




入学式の今日は淡い水色のふんわりしたふくらはぎの半分くらいの長さのワンピース。ウエスト部分にはレースの付いた大きなリボンが付いていて襟と裾と袖には所々にレースとフリルが取り付けられてる・・・どこかに引っ掛けでもしたら大惨事だなとうっかり思っちゃったのはご愛敬だ。靴は薄い水色でつま先部分が丸くなっていて側面とかかと部分にリボンが付いてる可愛らしいデザインだ。これはお兄ちゃんが絶対に似合うからこれにしようといったものだったりする。私もお気に入りだ。


髪はフリルのついたリボンでツインテールにしている。複雑に編み込みしようとしたお手伝いさんを止めました。だってあんまり引っ張られると頭皮に悪そうだし痛いしね?お兄ちゃんにもらったこのリボンで二つに結んでほしいな?って言って小首を傾げたのは我ながらあざとかったと思う。




小鳥遊家は旧家で会社も経営している。お家も広いので何人かお手伝いさんがいる。だからバッドエンドで監禁とかできたんだな・・・とか思ってまさかお兄ちゃんの部屋に隠し扉とか無いよね?とこっそり部屋の床や壁をペタペタしたり本棚とかに仕掛けがないか探したりしたのもいい思い出だよ・・・結果何もかも無かったけどね。アレは一体どこなんだろう?隠し部屋じゃないのかな?どこかのマンション?そこは気にしてもしょうがないか気にしすぎて藪蛇になったら怖いし。うん気にしちゃダメだ。




これからは仲良くお兄ちゃんと車で通学する事になる。お兄ちゃんの学校は近くにある私立の男子校。ゲームの舞台になる場所でもある。小学校から大学までの一貫教育で高校までは男子校だが大学は共学になる。サッカーの強豪ってことで高校から慧人は入学するんだよね。




閑話休題それはさておき



今日は入学式だから両親も一緒、そして晴れ舞台だから一緒に行くと言い張る兄も一緒である手にはデジカメが握られている。兄がどこへ向かってるのか心配・・・あぁだから瑞姫が亡くなるとあぁなるのかとちょっと納得も行く・・・理解はしがたいが。


それよりも・・・小学校と言えば主人公、慧人が親友になる小園 柊弥こぞの しゅうやに出会うじゃないか・・・その過程を間近で見られないのが悔しいわ!!公立の同じ小学校なら見られただろうなぁ・・・段々仲良くなって親友に収まるまでを生で見たかった。きっと喧嘩したりふざけ合ったりしながら仲良くなるんだろうな~考えただけでにやけそうになる。でも生で見れないんだグスン。




いやまだよまだ諦めるのは早いわ。


きっと慧人の家に遊びに来るだろうしこっそりその様子を見れるかもしれない。それに裏設定で柊弥って響とも関わりあるんだよ慧人の家に行こうとして迷ってるところを案内したところで懐いたっていうなんて言うか腐心擽られる理由なんだけど。これは近くで見たいな。お兄ちゃんに懐く柊弥見てみたい。そうだ!お兄ちゃんと散歩とかしてたら見られるかもしれない。よしこうなればお兄ちゃんと一緒に散歩しようと心に決めた。


つい脱線してしまったわ。


えーと確か・・・柊弥は慧人とはサッカー仲間で中学には一緒にサッカー部に入部して高校ももちろん一緒・・・あーもうみーたーいーその光景メッチャみたい一緒にコートを汗を流しながらボールを蹴って駆け回って・・・ヤバイ想像しただけで鼻血出そう。


そんな事を考えてたら学校に着いてしまった。




入学式と書かれた校門前で家族写真と兄と二人で写真を撮ったのはお約束なのだろうか?


しかし・・・公式の説明と私の状況が違うのでこの先慧人に出会うあの人この人に会えるのか心配になってきたんだけれど私は慧人の恋愛相談役になれるのかしら?と考えた。


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