第2話前世と今ちょっとの疑問と
前世を振り返ってみようと思い出せるだけ思い出した。
前世の名前は、葉月美桜、19歳の誕生日間際の18歳で亡くなる。その間殆どを病院で過ごしていて外で遊ぶなんてことは無かった。なので友達は皆無と言える。仲の良い看護師さんとかはいたけど友達というよりみんな年上なのでお姉さんとかおばちゃんと言った方が良い・・・言えなかったけど言ったらきっと地獄を見ただろう。パソコンや雑誌の情報はあるけど実際には何の経験もない。こういうのが良いなって言う妄想基想像はしてたけどね・・・だから楽しみなんだ。
来週から通う幼稚園が・・・・・・ね。頑張るぞおー!!
両親も兄も過保護すぎてとっくに通えてたはずなのに途中編入みたいな形になってしまったのがちょっと悲しくもあるだって入園式とか出てみたかったんだよ!!精神年齢なら20歳超えてるのにその時は存分に拗ねたよ。
まぁ・・・幼稚園に行けるかも!!って張り切った挙句調子に乗て幼稚園でやりそうな事をアレコレ予習した結果体調崩した私が悪いって言うのもあるんだろうけどね。
現在の私、小鳥遊瑞姫は未熟児で生まれちょっと欠陥がある(命に直結するようなものじゃないよ)体の弱い子である。興奮しすぎて熱を出したり温暖差ですぐに風邪をひいたりする。その為ちょっとくしゃみするだけで両親も兄も大騒ぎしてすぐに布団に押し込めるし微熱が出ればすぐに病院へ連れていかれたりする。それにはお医者さんも苦笑いだ。
そんな両親と兄なので幼稚園へ通うのも心配らしく口を開けば「瑞姫は無理をしなくてもいいんだよ?何だったらずっとお家に居てもいいんだからね?」と言って通園を阻止しようとしている。
だが、前世に比べれば健康なの方なので心配ないと私は思っている。普通の子より一回りくらい小さいけどね!!
どっちにしろこれがあのゲームの世界というのならば兄ルートでなければ死ぬことは無い。だが、よく考えればゲームの世界って言うより似ている世界なのかもしれないとも思っている。
だって私は今を生きてるからね!!
それよりもゲームの中で語られた話なのだが、幼稚園に通う事で幼馴染になる主人公、結城慧人君に初めて出会うのだ。
これにはビックリな話も付随してくる。
だってご近所なのだがそれまで一度たりともあった事は無い。幼稚園に通う事で初めて接点ができるという摩訶不思議な関係なのだ。
最近知った事なのですが、本当にご近所だったんだよ!!彼の家は我が家の右斜め前のお家なのですよそれなのに本当に全く一度も見た事がないという・・・まぁ私があまり外に出ないという事もあるのだが・・・兄がそれと無く私の行動を操作してるような気がしなくもない。アッチは危ないからとかこっちは大丈夫とかね・・・行く方向をそれと無く逸らされてる気がしなくもない。と言っても裏庭で遊んでるというか日向ぼっこして本を読むくらいだから会わないのが普通かとも思う。そう思わないとやっていけない事って言うのもあるんだと学んだ。
それは置いておいて、彼はあんまり丈夫じゃない私の面倒をよく見てくれお互い悩み相談とかをする兄妹?姉弟?のような関係だと設定資料には書いてあった。公式にもそう書いてあった。
なので幼稚園で会うのが楽しみであったりもする。まぁ兄に次ぐ過保護二号だが・・・ゲームではそんな感じだったからね。
薄い茶髪でちょっとキツめの藍色の瞳で落ち着いた感じなのだが避けたつもりでトラブルの中心になってしまっている男の子・・・うん会うのが楽しみだ。色んな意味で・・・。
ちなみに私は、病弱なためか真っ白い肌に淡い金髪に薄い紫の目の美幼女である・・・このまま育てば美少女間違いなしだよね!!ゲームと違い中身が私だと申し訳ないような気がするのだがそれは諦めよう。
だって役者魂!!なんてないもん。だけど幼稚園生くらいならどうでもなるよね~だって精神年齢で言えば私20歳超えてるからね~華麗なる園児デビューをしてみせる!!
なんて調子に乗ってた私が挫折するのは割と早かった。
登園して数時間でポッキリ折れたよ・・・精神年齢関係ない・・・女の子の集団はコワイ。昔何かで言ってたね・・・何で今それを思い出したのか?それは私が今女の子の集団に囲まれてるからですよ!!ちくせう!!
幼くても女ってコワイ生き物だと実感してるよ(自分も女だけど何か種類違うと思う)・・・そして何で私囲まれてるんだろう?
さっきまでほぼボッチだったよ・・・一緒に遊ぼうとか言ってくれる子なんて居ない・・・そんなの幻想だったんだ。小説とかゲームでは転校生とか転入生とか気遣って案内してくれる子とかいたのに・・・私の周りには皆無なんだけど・・・何で?
ちょっと前に結城慧人君が「お母さんに聞いたんだけどご近所だから困ったことがあったら言ってね?」って子供特有の可愛らしさで言ってくれた以外に誰も私に話しかけてくれない・・・もう帰る時間だと寂しく思ってたら囲まれてるんだよ幼女の集団に集団に(確認的に二度言ってみた)・・・あ、私も幼女かじゃなくてコレってアレなの?よくあるモテル男子に親しそうに話しかけられたらオマエ敵な!!的に虐められるってやつなの?
わーお新鮮Wなんて喜べるか!!
怖いわ!!これからどうすればいいの?ゲームにはこんな状況語られていないからやっぱりゲームに似た世界だ!!瑞姫にいじめにあったって設定なんてなかったもん。
うあわあぁぁどうすればいいんだ?!前世合わせて20歳超えてるのに何も思いつかん!!
どうしようと思っていると幼女の一人に突き飛ばされた。思ったより威力があったというより私が普通の子より小さいっていうのがあってコロンと転がった。それを見た幼女達はちょっとビックリしたようだが私が業と転がったんだとか言い出した。
いや私Mな人じゃないから自分から痛い思いする気ないよ。というか何で私が転がらなきゃならないんだ?あ、血が出てる・・・うーわーコレ確実に両親とかお兄ちゃんとか絶対怒る案件だよどうしよう・・・。
そんな事を考えてて幼女達が何かギャーギャー言ってたのを聞き逃していたというかスルーしてた。
だって家族の怒りとかどう抑えたらいいのかの方が大事な案件だったんだよ!!登園早々ログアウトじゃなくて退園しなきゃならなくなる予感がビンビンだよどうすればいいんだ?!だよ。
「ちょっと聞いてるの!!」
「そうよ!慧人君にベタベタするのはダメよ!!」
「抜け駆けはダメって決まってるのよ!!」
えーこの年からそんなこと言ってるの?マジでー最近の幼女は進んでるーじゃなくて何そのルール?どうしよう?でも黙っててもどうにもならないよね。
「え・・・と、でもね?結城君?が誰と仲良くするのかは私たちには関係ないと思うの。誰が誰とって周りがいう事じゃないでしょ?私だってあの子と仲良くしてあの子とは仲良くしちゃダメって言われたら悲しいもの」
「な・・・生意気よ!!」
一人の幼女が手を振り上げたのを見て・・・あ、これは不味いと思って目をつぶるが痛みが来ない。そっと目を開けると幼女の手を掴んでいる結城君がいた。
「一人を囲んで何してるの?」
「え・・・あ・・・」
憧れの男の子にヤバイ光景を見られれば焦るよね。自慢じゃないが私には今までただの一度もそんな状況に陥ったことは無いけど。
じゃなくてどうしよう・・・私は悪くないけどこのままだと色んな意味で気まずい。楽しい幼稚園生活を夢見てたけど逆走しそう・・・楽しくない方に・・・それは嫌だな。
「あの。結城君?私は大丈夫だから手を放してあげて?きっと誤解があったんだよ」
「瑞姫ちゃん?いいの?だって怪我してる」
「うん。これ位なら傷だって残らないから大丈夫だよ?(ん?ナチュラルに瑞姫ちゃん呼びだと?!)」
「そういう事じゃないと思うよ?響さんが怒るんじゃない?」
「結城君はお兄ちゃんを知ってるの?(えぇ?お兄ちゃんにはそんな話一度も聞いてないんだけど?!)」
「え?あ、うん。瑞姫ちゃんは僕の家の斜め前でしょ?よく響さんには会うし。瑞姫ちゃんが同じ幼稚園に通うから気を付けてほしいって言われたし。瑞姫ちゃん身体弱いからって」
「・・・お兄ちゃん。結城君のお家ってそんなに近かったんだ。私知らなかった(何だと?!)」
「響さんはよく瑞姫ちゃんの話をしてるよ?可愛いって」
兄よ・・・いったい何人にそんな話をして歩いてるんだ・・・これは後で聞かないと。
「え・・・とお兄ちゃんがごめんね?」
恥ずかしさで俯きつつも顔が赤くなってるのを感じながらもとりあえず謝る。兄の妹可愛いトークを聞かされるとか何その罰ゲームだ。
「え?ううん。瑞姫ちゃんは響さんの言いう通り可愛いと思う」
「え・・・?」
いやいやいや・・・これどう切り返すのが正解?
じゃなくて今その話じゃねぇーってヤツだった。そう私の話じゃなくて今まだ結城君が腕掴んだままだよ私放してあげてって言ったよね?無視ですかそうですか。
「あの・・・結城君その子の手を放してあげて?私は大丈夫だから。ね?」
そう言ってみたが結城君はすっごく残念そうに彼女の手を離した・・・振り切るように思い切り。何でそんな放し方をするの・・・ってをの手を何気なく壁で拭いてるのは何でだ?!
どう話を収束しようかとの悩みは私たちを探しにやって来た先生によって強制終了された。
結城君よキャラ違わないか?ブレブレじゃないか?と思う私の心情をその場に残して・・・
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