第438話 こちらでもたまごショップ3
少し過程を端折ろう。
あれから5回引いて、最後にやばいのを当ててしまった。
神鯨という名のドラゴンだ。
眷属
特記事項:致死毒あり食用に適さず
「モドキンも究極の破壊兵器だったけど、これもまずい」
けして名前を短縮してはいけない。
たぶんでなくシンにもなったアレだ。
かつて破壊王と呼ばれたこともあったはず。
強力な放射性ブレスを吐けば、簡単にこの
だが、その結果は民の死と不毛の大地を生み出すだけだ。
放射能汚染を考えると使いどころがない。
ある意味俺のメテオストライク(極大)と同じ禁じ手だろう。
「後方配置だ! 見た目で接近を躊躇わせれば良い」
結局、俺はこいつを塩漬け配置することにした。
こんなの完全に持て余すぞ。
それこそ魔王が世界を壊するための最終兵器じゃないか!
むしろ、他の4体がまともで良かったと思えるぞ。
ちなみに他の4体は以下。
眷属
特記事項:食用(美味)
眷属
特記事項:毒あり食用に適さず
眷属 アロサウルス 成体(雌) ▲ 噛みつき 打撃 硬化 ブレス
特記事項:食用
眷属
特記事項:毒あり食用に適さず
トリケラトプスは、どうやら肉牛的な存在の美味しい竜種らしい。
植物の成長に特化した植物魔法を持っていて、自ら食い扶持を育てるとか。
大型トラックほどの大きさは、家畜化すれば食料事情が好転することだろう。
砦の中で門を守らせよう。
飛竜亜種は、俺が纏によく使う飛竜の上位版といったところだろう。
こいつを使ってタルコット侯爵軍に伝令を送ろう。
伝令に使える昆虫魔物は温泉拠点で召喚して置いて来てしまったからな。
向こうの防衛にも必要だし、引き抜くわけには行かなかった。
空からならば、位置が判らない大軍の発見も容易だろう。
俺たち召喚勇者は、アレックス配下の勇者を相手しなければならないから、正統アーケランド軍の中から人材を派遣してもらおう。
むしろ顔が知れていないと攻撃を受けてしまうからな。
飛竜、上位種が出たからと浮気はしないぞ。
アロサウルスはダブりだが、今回は雌だ。
やはり雌の方が大きい。
こいつは雄と共に正面に配置しよう。
後方は神鯨の威圧で充分だ。
4体目のグリーンドラゴン、喜んだのも束の間、ある罠に気付いた。
龍ではなく
レッドドラゴンは赤龍、このグリーンドラゴンは緑
レッドとグリーンではグリーンが劣り、龍と竜では竜が劣る。
つまりドラゴンでも下位種の下位種ということだ。
まあ、このグリーンドラゴンでも精鋭騎士が百人単位で相手にしないとならないんだけどね。
「これでアレックス側の勇者30人が同時に攻めて来ても対処できるかな」
正面に配置した赤龍、緑竜、アロサウルス雄雌、ブラキオサウルスの5体の見た目ならば、早々攻めようとは思わないだろう。
「これならば、
光合成で小麦粉を作り、根から吸った水分と自らが出す植物油脂を混ぜて、火魔法によりパンを焼いて出してくれるのだ。
植物に寄生する酵母を利用してふっくら柔らかいパンを焼いてくれる、有難い存在なのだ。
少しでも食料を自給しなければならないので、俺は迷わずパン屋さんを召喚することにしたのだ。
だが、ここでも時短が特殊個体を産んだ。
「株分け?」
そう、パン屋さんの触手の1本の先にパン屋さんの子供が着いていたのだ。
ランナーと呼ばれるものを伸ばして株分けを行なう植物がある。
イチゴは種からよりも、この株分けの方で増える。
まさにそれと同じようにパン屋さんが増えるのだ。
「パン屋さんが増えれば助かる」
増えるならば、眷属枠を使わなくて良いか。
どうやら子株は、親株が俺の眷属ならば、そのまま配下となるみたいだからね。
これはGKの配下を眷属のGKを介して俺が支配しているのと同じだ。
残り9枠。
あと4枠ぐらいは別の卵を買ってみるか。
悪魔の卵と鬼の卵ぐらいは行っても良さそうだな。
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