第185話 たまご召喚の判ったこと

お知らせ

 たまご召喚に必要なMPの数値を間違えていました。

以前、レベル2のトカゲ卵を召喚した時に、MP4消費するという記述がありました。

レベルの二乗で設定していたはずなので、これが正解です。

そして、別の所でなぜかレベル3の虫卵召喚がMP15消費という記述があり、これは間違いです。

今回もレベルと同じ数値と書いてあり、間違っていました。

どうやら、その時その時で思い込みによるミスが発生していたようです。

レベルの二乗が正解です。該当箇所を修正しました。

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 詳細は端折らせてもらったが、魔物の放出途中であることに気付いてからは作業が捗った。

これが重要な事実だったので、そこは説明しておこう。


 その事実とは、【たまご召喚で孵った魔物の一部は眷属卵で指定出来る】ということだった。

つまり眷属として契約しないで放出した魔物も、種類は限定されるが眷属卵でたまご召喚できたのだ。

鶏が後に鶏卵に限定されてたまご召喚出来るようになったのも、これが作用していたのだ。


 例えばゴブリンを魔物卵Lv.1で召喚出来たとする。

これを契約せずに森に放った後、眷属卵Lv.1でゴブリンを指定してたまご召喚が可能だったのだ。

眷属卵には特殊個体は召喚出来ないという制限があるが、ゴブリンのようなごく普通の魔物の場合はたまご召喚出来たのだ。

つまり、生態系の底辺となる魔物を指定して召喚することが可能だったのだ。

ただし、それも現在の眷属卵のレベルが2のため、レベル2で召喚可能な魔物に限定されていた。


 そこが眷属として契約しているクモクモやゴラムの仲間の時との大きな違いだった。

眷属化している魔物は、レア魔物でも眷属卵のレベルに関係なく召喚が可能なのだ。

クモクモは虫卵Lv.3で召喚している。

本来ならばワナワナたちは眷属卵Lv.3でなければ召喚出来ないということだが、それが眷属卵Lv.1で召喚出来ていたのだ。

この時、本来ならばMP9で召喚しなければならない卵が、MP1で召喚出来ているという事実がある。

このような優遇があるならば、誰もが眷属卵Lv.1で召喚することだろう。

眷属卵Lv.2以上を選ぶ必要が無い、つまり眷属卵にはレベルはいらないはずなのだ。

どのレベルの卵も眷属卵Lv.1で召喚出来るのならば、それだけで全てが賄えるからだ。

それなのに眷属卵にレベルが存在する不思議。


 このレベルこそ、契約せずに放出した魔物の召喚に使うものだったのだ。

眷属ならばレベルに関係なく召喚できるが、その種類は眷属契約数の上限で制限される。

しかし放出した魔物の種類は、それこそ無限に増えて指定出来てしまうことになる。

それを制限するために眷属卵のレベルは存在したのだ。

レベル2で指定できるのは、せいぜいオークまでだった。

オーガなどの強力な魔物を指定することは叶わず、そこは眷属卵Lv.3にレベルアップしなければ無理だったのだ。

眷属卵Lv.2の現状でオーガを欲すれば、魔物卵Lv.3でMP負荷の高い状態でたまご召喚するしかなかった。

それも当たり外れのある博打状態でだ。


 その当たり外れだが、生態系の底辺とは別にたまご召喚した魔物卵Lv.3と虫卵Lv.4でレア魔物が出ていた。

ズルいがその結果を見てから眷属化させてもらった。

その魔物とは、虎の魔物とクワガタの魔物、そしてあの昆虫人間インセクター(バッタ)だった。

人に近いインセクターを纏ったらどうなるか、興味深くないか?

より人に近くなったら……。妄想は尽きない。

強力な魔物で巨大ムカデがいたのだが、さすがにGKの存在を隠していたことを女子たちに怒られたばかりなので、スルーすることにした。

たぶん、温泉拠点周辺の生態系の頂点となるような存在だったと思う。


 大量にたまご召喚したことで、たまご召喚のスキル自体もレベルアップした。

竜卵Lv.1、ついに竜種を指定出来るようになった。

ただし、この卵だけ必要MPの桁が違った。

今のレベル1でMP100だというのだから、これを選択するのは大きな賭けだと言えよう。

レベル1で出て来る竜には低級竜も含まれているのだ。

各種卵のレベルも上がったので、更に上位の魔物を召喚することも視野に入れている。


 MP1で召喚出来る雑魚魔物ならば、半日で600の軍勢を召喚することができる。

それを敵にぶつければ、数千の軍であろうが、大打撃を与えることが出来るだろう。

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