第54話 卵召喚を実験する
今日俺は、男子チームとも女子チームとも離れて単独行動をしている。
彼らが心配ではあるが、委員長亡き後、そうそう無茶はしないと思っている。
俺の単独行動の目的はレベル上げとたまご召喚だ。
まあ、レベル上げと言っても、積極的に魔物を狩るのではなく、遭遇したら狩るレベルなのだが。
さすがにレベル9ともなると俺個人の能力は早々上がらないが、たまご召喚で眷属に強い魔物が孵れば、それだけ簡単に戦力を増強できるのだ。
現在の俺のステータスは以下の通り。
名前:転校生
人種:ヒューマン
職業:なし
レベル:9
HP:81/81
MP:108/108(90)
スキル:身体強化
火魔法Lv.1
生活魔法Lv.1
アイテムボックスLv.1
水魔法Lv.1
剣技Lv.1
魔力増強Lv.1(MP1.2倍)
魔力回復Lv.1(MP回復力2倍)
ギフトスキル:た*まご?召喚 ▲ 鶏卵
トカゲ卵Lv.3
カエル卵
魚卵
虫卵Lv.3
眷属 水トカゲ1 ▼
土トカゲ1 ▼
水トカゲ2 ▼
火トカゲ1 ▼
スモールレッサードラゴン(ラキ) ▲ レベル3
スキル 威圧
金剛化
爪斬波
ドラゴンブレス
竜魔法Lv.1
キャタピー(キャピコ) ▲ レベル1
スキル 硬化
糸生成
毒ガス
毒液
アースタイガー(クモクモ) ▲ レベル2
スキル 糸生成
糸操作
裁縫
切裂き
毒液
「そういや、鳥系って鶏卵になってるんだな。
鳥卵ならば、ゲームに出て来る騎獣になる鳥系魔物なんてのも居そうなのにな」
たまご召喚のオプションには、鶏、トカゲ、カエル、魚、虫とあるが、なぜ鳥ではなく鶏なのだろうか?
壊れスキルだからなのか、よくわからないが、鳥の魔物を召喚したいのならば、たまご召喚で何が孵るかわからないものを選択するしかないようだ。
トカゲ卵や虫卵はレベル3になっているが、それだけMPも多く消費して卵も巨大になっている。
「もしかすると……【たまご召喚】!」
俺の推測が正しければ……そう思ってたまご召喚をしてみると、そこには鳥の卵と思われる形の卵が召喚されていた。
しかも、それはバスケットボール大だった。
「やはりそうか! オプションは卵の種類を限定するためのものだったんだ」
大きさはレベルを表し、形は種類を表すのだろう。
俺の推測が正しければ、その限定出来る種類は【たまご召喚】からは除かれるはず。たぶん。
カエル卵や魚卵は時と場所を選ぶ。だから除外されていると思ったのだ。
実証するしかない。
「【たまご召喚】!」
すると、そこにはダチョウの卵大の刺の生えた卵が転がっていた。
「なんだこれ?」
レベルは2の卵らしい。そして卵の形は鳥に近い。だが刺が生えている。
所謂世紀末覇者の肩当てに付いているあの形状の刺だ。
そんな卵は地球上でも見たことがなかった。
「おそらく、トカゲでもカエルでも魚でも虫でもない何かか……」
恐竜ならば、若干楕円形のトカゲ卵だろう。
他に卵から孵るとなると……。
「まさか、地球の生物としては存在しない、この異世界特有の魔物?」
いや、ラキはドラゴンであり、地球の生物種ではない。
それでもトカゲ卵から生まれた。
「つまり、鳥でもトカゲでもカエルでも魚でも虫でもない魔物ってこと?」
この卵はレベル2だ。明日には答え合わせが出来る。
俺は判断を保留にすることにした。
「検証のためもう1つ召喚しとくか。【たまご召喚】!」
次は鶏の卵大の卵だった。レベル1だ。
形も鶏卵に近いが、色が有名宝石店の箱の色――〇〇ブルーってやつだ。
たしか、
「色の違いもあるのか!」
新発見だった。
「それにしても、たまご召喚はレベルがランダムなようだ。
気を付けないと」
俺は最後にトカゲ卵Lv.3を召喚して今日のたまご召喚を終えることにした。
「さて。そろそろ皆の様子を見に行くか」
男子チームが何処に行ったかは旧キャンプ地の方角ではないぐらいしかわからない。
女子チームは温泉周辺で狩りをしていることだろう。
とりあえず、女子チームの様子を見に行こう。
いや、温泉見学じゃないからね。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます