普通じゃない日常が始まる前 3

「すみません。次は居残りしません」

デットエンドレッスン(居残り授業)を受け終わって、所属している部活の顧問に今日のことを話した。

その後散々怒られ、ついに帰宅することが出来る。

空を見上げると月が輝いている。月を飾る星たちも美しい。

そう、夜だ。

残念ながら彼女はいないので、「月が綺麗だね」とかそんなロマンティックなことはできない。

仮にいたとしても、恥ずかしくて言えん。

携帯が鳴った。確認すると妹から電話が来ている。

「どうした?」

「ジュン。遅い」

「彼女か!」

「母さん仕事で明後日までに帰れないんだってさ」

「わかった」

母さんは仕事の都合で明後日までには帰ってこないらしい。

父さんも仕事で忙しいので帰るのはいつも朝である。

そんな話をしていたら、俺んちの近くにある公園でリア充がイチャついていたのだ。

爆発しろ。

「ただいま」

「ジュン。遅い」

「だから彼女か!お前は」

2階にある俺の部屋に入り、荷物を置く。風呂場に向かう。シャワーを浴びる。

全く今日は最悪な日だったな。先生に怒られ、リア充がイチャついていたところに遭遇して、考えるだけでイラッとくる。

と色々考えていた瞬間、足が滑った。そこには、石鹸があった。早く気づけばこんなことにならなかった。

「ガッ!」


(メグミ/ジュンの妹)


ラノベを読んでいたら、風呂場から音がリビングに響いた。

なんだろうと確認する。が、閉まっている。

この時は、蹴るしかない。

「ドゥンッ!ジュンどうした」

そこには、兄さんが倒れていた。大丈夫かどうかを確認する。

ダメだわ。死んでいる。電話しないと!

急いで走ると滑りやすくないのに、滑ってしまった。

「ガッ!」


(これでいいかな)









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