KAC20216 私と読者と仲間たち

KAC20216 私と読者と仲間たち



そしてやってきた難関回の2回目。

今回のお題はまたまた難しい。どうしてもエッセイとか創作論に走っちゃう人が多いだろうなということは想像つきます。それをダメだと言うつもりはありません。このお題なら仕方ないです。皆勤賞狙いのためなら、逃げも正当な戦法だと思います。

エッセイでなくてちゃんと小説作品を書いたとしても、主人公が小説家で、という題材が多くなることも想像つきます。カクヨムを題材にしたメタネタも多いだろうな。

実際、エッセイや創作論、小説家ネタ小説、カクヨムメタネタ小説の作品が圧倒的に多いですね。それ以外の作品を探す方が難しい。

エッセイにも良い作品はありましたけど、そういうのは★が集まっているのでここでは紹介しません。

ボーナス回ではあるけど、編集部チョイス賞もエッセイあたりから選ばれそう。お題が難しすぎました。



2973年のカァド・ファイタ 五月雨 吟歩 さん

https://kakuyomu.jp/works/16816452219218746761


SFなんだけど、レトロな雰囲気。これは旨い具合に融合したものだと思います。そして出てくるキャラも味がある。味が無ければ世界観も生きてこないし、そこできちんと味を出しているのもいい。上限4000字という短い作品ならではの醍醐味だと思う。

これタイトルは1973年のピンボールのオマージュなんだろうか。

エッセイばかりが並んでいる中でこういう味のあるSFが出てくるのは、心のオアシスになりますね。




はたらく読者(KAC20216) つとむュー さん

https://kakuyomu.jp/works/16816452219229155810


つとむューさんといえば、発想力がなんといっても個性であり武器なんだけど、今回もまたスゴイ発想力を炸裂した作品を出してくれましたね。

そこ、擬人化しますか。

擬人化といえば、それこそギリシア神話とかそういう時代の神様だって雷とか太陽とかの擬人化だけど、日本のオタク文化でいえば艦これ以降ですよね。刀、細胞、競走馬。なんでも擬人化する。

作品内容でいえば、そうね、読者にも色々いますわ。小説を書くにあたっては、同時に読者としてのレベルアップも必須だよなあと改めて感じる。

コロン、と転がるオチもついていて、作品としてちゃんと纏まっているのも、発想倒れじゃない良いところです。



ありがちネタの作品を除外すると、もう紹介できる作品が無さそう。なのでさっさと自作紹介に進みます。



自作紹介

照らせども乾かぬ圀 kanegon

https://kakuyomu.jp/works/16816452219217771860/episodes/16816452219217781626


せっかくのボーナス回なのにエッセイに逃げてしまうのは勿体ないし、多くの作品が同じネタで被るであろう小説家ネタ小説に行くのも、自ら個性を消してどんぐりの背比べの長蛇の列に並びにいくようなもので、そりゃ戦う前から負けを認めるに等しい。難関回こそが実力の見せどころじゃないですか。

こういう時にこそ、誰もが思いつかない発想の題材を書いて存在感を示さなければ。

そういう思いで書いたのがこの作品。唐を舞台にした歴史小説です。もちろんちゃんと、私と読者と仲間たちが出てきます。このお題だと大抵、私が作者で、読者と仲間がイコールのケースが多くなるように思うのですが、本作ではそこはちょっとひねってあるのも、ありがちに陥らないようにしっかり工夫したところ。もう、どう考えても自作が優勝でいいよね。

カクヨムようなウェブ小説だけでなく、中国の史書なんかも、書き手がいて読み手がいて、それぞれにドラマがあるから、それを題材にしよう。

こんな発想ができるのは自分だけだろうと思っていたら、同じ発想の作品が一作品ありましたね。


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