第13話 深層領域


深層領域に到着したナガレだが、その周囲は想像以上に薄暗く、日の光があまり届かないような感じであった。


「くっら!!暗すぎない?まぁ何故か視界は確保できてるけどさ。これもチート能力か?」


ステータスには特にそれらしい内容は書かれてなかったけどなと思いつつも、悪いことではないので気にすることもなくラッキーくらいの気持ちで周囲を見回して件の薬草を探す。


「『鑑定』」


【コレナラナオリソウ】

病弱な母親を治す為の草。通常は初期の森なんぞにはない。うだつが上がらないどこぞの男のためにしゃーなしで生えてくれた草。誰とは言わんけどな。m9(^Д^)プギャー


草の名前!!!なんだこの取ってつけたような名前は!治るのか本当に!?


しかし、なんなのこの鑑定・・・いや、この内容も結局はジジイが解説しているようなものなんだよな・・・・


よし!これは本格的にあの具現化されたニートを殴る方法を探すか。


とりあえずこいつを毟る・・・いやこういうのは大体根っことかも大事なパターンが多いから周辺の土ごと掘って回収するのが妥当かな。


という事で草の周りを掘ろうとしたらいきなり自分が影に覆われた。


「お?なんぞ?」


と思わず声を出して上を見上げるとなんかでっかいカタツムリ?みたいなのがこっちを見てきてる・・ってか攻撃しようとしてない?それ?


流石にでかいサイズのカタツムリに触手モドキみたいなの?を向けられたら気持ち悪いわ。


って事で速攻周囲の土を適当に掘ってしっかり回収!ステータスカンストは伊達じゃない!


「まぁ普通に考えたらボス枠かねぇ」


テンプレだしな。クエスト最後にボスが待ち構えているのはよくある展開。


「そんじゃ、サクッと倒して帰りますか」


【ヨムール】

カラに電流を蓄えるカタツムリっぽい化け物。どこかの最後の冒険が六回くらい続いているゲームからゲスト出演したかもしれない。これ以上言うと作者がm9(^Д^)プギャーされる可能性大


待って!この鑑定内容にこの見た目はあかんやつ!本当にm9(^Д^)プギャーされる奴じゃね!?


速く終わらせないと大変危険が危なくてデンジャーになる!


とちょっと混乱しながらも、殴りかかるために構えていたら突如周囲の草がガサガサと。


あー、デジャブな上にいやな予感・・・


「うおぉぉぉぉぉ!!テンプレ的に最近世の中の魔物の動きが活発化してきているからこの辺りの調査を依頼されて来てみたら何やらでかいカタツムリがいてそのカタツムリに襲われそうになってる人がいるー!」


「まてよ!!こいつは・・・・思い出したぜ!」


「知っているのかベックス!?」


「以前、雷を食う化け物の話を聞いたことがある」


「カラに強力な電流を蓄えるとかいう?」


「そうだ。カラには手を出すなよ、ウォッジ!」


「待てー!!!!!!それ以上はダメー!!!」


むしろもう手遅れ感満載なんだけど!!!どっかで聞いたセリフ!!!


某有名ゲームの多くのシリーズに出てくるモブっぽいキャラのセリフ!!


名前まで完全にパクってんじゃねぇか!!作者BANされるぞこれ!!


とりあえずこれ以上喋らせない為にも速攻で殴って全てを無しする!!!


ドゴォン!!!


ひとまずいつもの殴りでお星さまに・・・ってあれ?普通に木に叩きつけられて終わったんだけど?


というか死体も消えないし・・なんでだ?カラ壊したから?いや関係ないか。


じゃあボスだから?うーんわからん。


「す・・すげぇ・・あのヨムールを一撃で・・・」


聞いてない!俺は何も聞いてない見てない!!!


「あんた一体何者なんだ?」


聞こえない!知らない!俺は何も知らないからBANは勘弁して!!!


「おいあんた!とりあえず素材剥いでおかないと!普通はカラが素材になるんだが・・・こ・・粉々って一体どうなってんの?」


「ヨムールを一撃でしかもカラを無理やり破壊って・・見たことも聞いたことも・・」


「そ、素材とかよくわかんないからあんたたちにこの場は任せた!!俺は急いで戻らないと!!じゃあな!!」


とにかく逃げる!!これ以上奴らに関わったら俺の人生がいろんな意味で終わっちゃうかもしれないんだ!!


「お!!おいあんた!!おい!!」


「・・・・行っちまった・・・どうするよ・・これ?」


「と・・とりあえず証拠のカラ持ってギルドに帰ろうぜ?・・・信じて貰えるかわからないけど・・」


「・・・だな・・・」


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ノリで書いていますので更新は不定期になるかと思われますが、面白いなぁ、続きが気になるなど少しでも思いましたら、良ければお気軽にコメント、フォロー、応援してくだされば、筆者のペースも上がるかと思われます。

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