第10話 二日目の朝


「と言う訳でこの世界に来て二日目になったわけだけど、とりあえず野宿じゃなかったことを喜ぶか」


そっちの知識は全然ないから野宿しようにも何をどうしたらいいのか全然わからないしな。


ベッドの上でそんなことを思っていると部屋の扉がノックされる。


「ナガレ殿。起きておられますでしょうか?」


「あ、はい。少し前に」


「失礼します」


そう言って入ってきたのは村長の奥さんだ。


この人の名前も村の村長Aの妻らしいけど・・・なんでそんなに名前適当なんだ?いやそもそもそれ名前じゃなくて役職的な者なんじゃねぇの?


「おはようございます。湯と布を持ってきましたので良ければこちらで体などを拭いてください。済みましたら朝食の用意も出来ておりますのでお越しいただければ」


「何から何まですみません。ありがとうございます」


「とんでもありません。村の者を救ってくださった方なのですからこのくらいは。それでは失礼いたします」


それだけいうと部屋から出ていく。


なんというかようやく常識的な会話が出来て今日は喉の調子がいいな。


昨日はずっと叫びっぱなしだったからな。


それからなんやかんやで飯も食って昨日助けた?人達のところにきたんだけど・・・


「ありがとうございます!ありがとうございます!」


と言って何度も頭を下げてるのはゴブリンに襲われていた少女の両親だ。これはいい。


次が


「師匠!!ぜひ私を弟子に!!!弟子にしてください!!!」


と言っているのは後から来た新人冒険者っぽい女性。


弟子も何もチートステータスで殴りつけただけだからな。


当然却下した。というか既に師匠とか言われても困るしそもそも剣なんて持ってない。


その後情報とか資金稼ぎとかを考えて、冒険者ギルドとやらに寄ろうと思ったけど村が小さすぎてここにはないとかなんとかそんな話を村長から聞いた。


もう少し大きめの街にはあるらしいからその辺はそっちに寄った時でいいんだが。


問題はウルフに襲われていた少年だ。


この少年、母親が病気だとかで緩和するための薬草を取りに行っていた。


だが村のすぐ周辺ですら魔物が出だしたせいで薬草を取りに行けなくなった。


お陰で母親の病気が悪化する一方。


ちなみに始まりの森は浅い外周領域、一番広い中部領域、中心部に位置する深層領域とあるがその深部領域には母親の病気自体を治す薬草が手に入るらしいが、深層領域はそれなりに危険らしく、大した戦力も冒険者もいないこの村では取りに行けず、緩和させることしかできてないらしい。


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ノリで書いていますので更新は不定期になるかと思われますが、面白いなぁ、続きが気になるなど少しでも思いましたら、良ければお気軽にコメント、フォロー、応援してくだされば、筆者のペースも上がるかと思われます。

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