第7話 テンプレに次ぐテンプレ
異世界の人がテンプレっぽく襲われてるから仕方なしに助けようとしたら、何故か二人目のテンプレ展開が襲い掛かってきた。
何で二人も同時に襲われてんだよ!!!!
確かにどっちもテンプレ展開っぽくなくはないけど同時に起こんなや!!!!
新たな悲鳴の主を見るとさっきの女の子と同じくらいの年齢の少年が、犬というかオオカミっぽいのに襲われてる・・が、こっちもなぜか律儀に少年が叫んでるのに待機してる。
「これはあれか?もう森ウルフって名前聞こえて来たし鑑定は使わなくてもいいかな?あれ使うとストレスがマッハで溜まるし」
そう思っても念には念を入れるべきかな?と迷って森ウルフを見ていると何故か勝手に鑑定が発動した。
【森ウルフ】
始まりの森に生息するオオカミ種。集団での狩りを得意としており、森の中でも自由に動き回れる。誰かさんと違ってボッチじゃないから狩りが楽なんでしょうね。m9(^Д^)プギャー
「は?こ・・の!!クソ鑑定!!!てかなんで勝手に鑑定してやがんだよ!!しかも相変わらずディスってきやがって!!ボッチなのはクソジジイのせいだろうが!!異世界に来ていきなり味方がいてたまるか!!!」
しかも森の中という微妙な場所に飛ばしやがったせいでそもそも人自体初めて見たっていうのに。
「とにかくだ。事態は一刻をあらそ・・・わない感じだけど、助けないわけにはいかないと・・・」
どっちもテンプレっぽい展開だけどそれが二つも同時に起こるとか、その時点ですでにテンプレから逸脱してんだよ!!!
「仕方ない、まず森ゴブリンを倒してその足ですぐに森ウルフを倒す。よし!これで行こう」
今度こそと思って森ゴブリンに向かって突撃していく。
俺が動くのをまるで待っていたかのようにゴブリン共がようやく動き出して女の子に近づいていく。
だが流石ステータスカンストだけあって一瞬で一匹のゴブリンの間合いに入ることが出来た。
その胴体に向かって一発パンチを入れる。
「ふっ!!」
ドン!!!キランミ☆
ゴブリンは空の彼方に消えていき、お星さまになりました。
「は?」
チガウダロ・・・もっとこう木にぶつかるとか、その場に倒れるとか、最悪腕貫通すらも可能性を考えてちょっと鬱になってたけど・・・コレハチガウダロ・・・
「なんじゃこりゃ!ギャグマンガじゃねぇんだぞ!!なんでちょっと殴っただけで空の彼方に吹っ飛んでいって更に「キランミ☆」って効果音まで聞こえてんだよ!!」
落ち着け、落ち着け俺。とりあえずスプラッタな状況は免れたんだ。
今はそれで良しとしよう、うんそうしよう!
残りのゴブリンがこちらを意識しだして体の向きを変えてくる。
とそこで三度目のデジャブな展開が起こった。
「ぐはぁぁぁぁ!!テンプレ通り新人冒険者に相応しい始まりの森の浅い領域で薬草集めしていただけなのに、何故か中部領域にいる森オークに出会ってしまったー!!通りすがりの強い人助けてー!!!」
「いい加減ヤメロー!!!!!!」
完全に声を出して叫んでしまった。
急にガサガサいうから何かと思ったら今度は新人が何故か強力モンスターに襲われるパターンかよ!!
あるよ!確かにテンプレでちょくちょくそういった展開みるよ!!
でもさ!違うだろ!一個ずつ!一個ずつ来て!
三つも同時にこんなことが起こってテンプレなんて言わせねぇ!!こんなもん!こんなもん!!
「こんなもんテンプレっぽいけどテンプレじゃないわー!!!」
心の底からの雄叫びが森の中を木霊していった。
---------------------------------------------------------------------------------------------
ノリで書いていますので更新は不定期になるかと思われますが、面白いなぁ、続きが気になるなど少しでも思いましたら、良ければブックマーク、評価してくだされば、筆者のペースも上がるかと思われます。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます