第14話 ずっと一緒
「優矢っ!どういうおつもりです?あの、一般の方と関係を持つだなんて!何て汚らわしいっ!」
「あ〜バレちゃったんだぁ〜。…まあ良いけど!愛し合ってんのに何処が悪いんだ?それに汚らわしいって、おかしくね?好きな女抱きたいって思うのも、相手が俺に抱かれたいって思っているのは、お互いの想いが1つになった証拠だろ!?」
「まあっ!何ですって!?」
「好きだから愛し合っているから関係持つのおかしいか?第一っ!俺を小切手で引き換えしてんじゃねーかよっ!」
「………………」
「自分の子供をお金で済ませてんじゃねーよっ!お互いの想い無視してんじゃねぇっ!あんたは俺の母親だろっ!?」
「一般の方なんて信用になりませんっ!あなたもそれを御存知でしょう!?どれだけ騙されたと、お思いですかっ!?」
「アイツは違うっ!アイツは俺をお金で引き換えなんてしたくないって言ってんだよっ!アイツは俺自身をお金持ちなんて関係なく本気でぶつかってんだよっ!」
「そんなの分からないでしょうっ!?彼女と別れなさいっ!良いですねっ!」
そう言うと、俺の母親は俺の前から去り始める。
「誰が別れるかよっ!俺達は愛し合ってんだからなっ!」
俺は、母親の背中に向かって叫んだ。
その日の夜―――――
「藍花」
ビクッ
突然、名前を呼ばれ驚く私。
「うわっ!ビックリした。優矢、何して…」
抱きしめる優矢。
ドキン
「優矢?」
「俺…お前を絶対離さないからな!」
ドキン
「いや…離れるな!離れて行くなっ!」
「…優矢…どうしたの?何かあった?大丈夫だよ。私は優矢から離れていかないから。そういう優矢こそ私の前からいなく…」
言い終える前にキスで唇を塞がれ、唇が離れると、オデコ同士をくっつける。
ドキン
「俺はいなくなんねーよ。何があっても、お前を離さない!」
「優矢…うん…約束だよ…」
「ああ」
「あがってく?」
「当たり前だろ?その為に来たんだから。邪魔が入らないうちに二人の時間を大事にしねーと…。俺達は1分1秒が大事なんだからな」
「そうだね」
私達はキスをし優矢を部屋にあげた。
私は飲み物を作る。
「私、シャワー浴びてくるからコーヒーでも飲んでて」
「ああ」
そう言うと私を背後から抱きしめキスをする優矢。
「待ってる」
ドキン
シャワーを浴び脱衣場を後に部屋に戻ると優矢はゴロンと横になっていた。
お金持ちの、お坊ちゃまが、こんな所でゴロンとしている光景は実に不思議な感じがして一般庶民に馴染んでいるように見えてしまう。
「おかえり」
ドキン
「た、ただいま…」
平凡な日常のやり取り、一瞬両親の事が脳裏に過った。
私の愛する人が迎えてくれる幸せな時間。
「藍花、どうかした?」
「…ううん…ちょっと幸せな時間だったなって…」
「えっ?」
「愛する人からおかえりって…何か普通に嬉しくて」
「どんだけ素直なんだよ。来な。可愛すぎだから」
私は迷わず優矢の隣に腰をおろし、私のオデコにキスをすると、私の肩を抱き寄せると、私達は色々を話をしていた。
「えっ…!?バレ…たんだ…」
「バレた。そんな顔すんなよ」
頭に触れ、凭れかけさせる。
「絶対に離れないし離したくないから」
「…うん…」
私達はキスをし優矢は、そのままゆっくり倒す。
「大丈夫か?怖くない?」
「…うん…大丈夫…」
気遣う優矢の優しさが凄く嬉しい。
恋人同士になって更に優しく感じるのは気のせい?
「初対面の時、まさか、こうなるなんて思ってなかったけど…私の場合、本当引っ越しばかりだったから。今迄、会った事の無い奴だって思ったから逆に気になる中、ムカつく奴って」
「それが今じゃ俺の腕ん中」
「言い方、やらしいから」
「事実じゃん!」
「そ、それはそうだけど…」
何度もキスを繰り返す中、私達は熱を帯びていく。
「…優…矢…」
「…藍花…俺達は…ずっと…一緒…だから…」
「…うん…」
私達は身体を重ね合う。
キスをする優矢。
「んん…っ!」
不幸と幸せ
二人は
その想いの中
行ったり来たりしていた
だけど……
私達の想いは
1つだよね……
「藍花…愛してる…」
ドキン
「…私も…」
と、言う私は自分が言うのも言われるのも慣れてなくて恥ずかしくて仕方がなくて、顔を両手で隠した。
隠した手を剥がされる。
「駄目だし」
「意地悪」
「好きな女だから意地悪すんだよ」
「こんな時まで意地悪するかな?」
「俺はする!それだけじゃない」
「えっ?」
「お前の全てを見たいから」
ドキン
「…優矢…」
「泣いた顔も笑った顔も…お前の全てを見たいから。いつも俺がお前の機嫌を見てたいから」
ドキン
「俺には包み隠さず藍花の全てを見せて欲しい」
そう言うとキスをすると深いキスをした。
「…俺も…お前に全てを見せるから」
「…優矢…」
私は優矢に抱きつくと自らキスをした。
唇を離すと、すぐに優矢に唇を塞がれ深いキスをされた。
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