プロと作家について考える。

コタツの猟犬

他の職業との違い

世の中には、プロと呼ばれる職業に就く者達がいる。


本来ならば、何かに従事し、稼ぎ食べていけているのなら、

それが出来た時点で全ての職業はプロのはずだ。


だが、実際には、世に存在するそのほとんどの職業において、

わざわざプロとは呼ばれることはなかったりする。


で、当たり前のことではあるが、いくら凄くても、

お金を稼いでないものに対してそれをプロであると呼んだりしない。

しかし、お金を稼げることがプロと呼ばれる条件でないのならば、

何をもってプロとし、そう呼ばれるようになるのか?


逆に、いくら稼ごうとも、犯罪に加担した者をプロとは言わないだろう。

呼ぶ時は皮肉や揶揄でであろう。


その者はただ不正をして、ルールを破っただけだ。


でそこで考える。


プロと呼ばれるモノが存在する職業と、そう呼ばれない職業の違いとは何か?

それを私なりに作家と絡めて、論じてみようと思う。


こういったことを論じるには、少々時代が悪いことは確かではある。


しかし、作家とは想像と妄想を書き記し、

文字によって人を感動させ、惑わせ、人の心に何かを齎す者だ。


とはいえ、人を感動させる程の力量はない。

なので、読んでいただけた読者を少々惑わずことが出来たのなら、

作家冥利に尽きる。


で、何故、今の時代にこんなどうでもいい事を論ずるかと言えば、


勿論、特に理由など無い。


敢えて言うなら、お題が出され、それを考えていたらこうなったというだけだ。

プロアマ問わず、物書きをするような人種はそんなモノだろう。


んで、今の時代は垣根が非常にあやふやだ。

一番の理由は、己の技術や能力によって直接人(ファン)からお金を貰い、

稼いでいると言い難いことが挙げられる。


カクヨムのロイヤリティ制度などその典型だろう。

読んで頂いた読者の方から、お金を頂いているわけではない。


なので、仮に多くのファンを持ち、月にそれなりの収入を稼ぎだす方がいるとしても、その方をプロ作家というのかは非常に難しい。


YESともNOとも言えるのではなかろうか。


文章で稼いでるのは、間違いない。

しかし、文章によってファンからお金を貰ったわけではない。


ただ、それだけの視聴回数を稼げる時点で、直ぐにても単行本化の話はくるだろう。

で、小説が形となったのなら、その時点でプロ作家だ。


ここでいうプロとは、お金を貰った経験がある者ではなく、

一定期間、執筆によって生活の出来ていた期間が在る者としよう。


で、これまた当たり前のことであるが、人生はまず生きていかなければならない。

だからまずは稼ぐことが第一だ。


しかし、人生の大部分、もしくは全部を、得意能力によって稼いで食べている人は稀だし、それをプロだと言いだすと、プロなど言える人はほぼほぼいななってしまう。


スポーツ選手を例に挙げれば分かり易いと思う。

例え、半年の契約だっとしても、プロはプロだ。


逆に食べられているからといって、途轍もなく稼いでいるからといってプロとすると、何かの説明書やらが大ヒットした人も作家だとなってしまう。


そんな理由から、プロとは、一定期間、自分の直接的な作品によって、

ファンや契約によっての稼ぎで食べられていた人としよう。


じゃあ物語を文章と文字で表現する人間を、稼いでないからといって、

作家とは呼ばないのか。呼べないのか。


これはNOだろう。

というか、NOだとしたい。これはただの願望だ。


生きている時に全く認められなかった画家や芸術家など沢山いる。

彼等を画家と呼ばないのか? 芸術家と呼ばないのか?


NOだ。


作家だって同じだろう。

何かを生み出す作業をしている人間なのだから。


だから、一つの時代の価値基準によってだけ判断されてしまうというのはあまりにも酷だ。


で、これならば、(あくまで例で他意はない)説明書だとか、

そういう文字を書いて稼いだからと言って、

その人のことを作家と呼ばなくていいのではなかろうか。


んじゃここまで、グダグダ書いておいて、

何が言いたいのかって? お題と違うのではないかと?


では結論を云う。


読者というのは、私達作家をプロたらんとしてくれる人達の事だ。

そして、仲間とは表現によって何かを生み出そうとしている者達の全てのことである。


というのが私の意見であり、言いたい事だ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

プロと作家について考える。 コタツの猟犬 @kotatsunoryoukenn

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ