第10話
付き合って、一週間後。
朝日と湊は同じベットの中にいた。
「俊さんと付き合えるなんて、夢のようです」
「それはこっちの台詞だよ。こんな可愛い子が秘書でしかも付き合えるなんて」
「縁ですよね。秘書の募集がなかったら、私はここに居ないわけですし」
「それな。なぜか最初から湊ちゃんの魅力に魅了させられてた。一目惚れだったよ」
「あら、それは嬉しい。私も、初めて会った時、ドキッとしました」
「そのドキっとは?」
「イケメンだなって」
「ほんとかよー」
「ほんとです」
「信頼できる人がこんなに近くにいて良かった。これからはもっと相談させてね」
「こちらこそです。信じてもいいんですよね?」
「もちろん」
二人は、温かいキスをした。
「そいえば、この間、地下室案内してくれたけど、一部屋だけ鍵が掛かった部屋がありましたよね? あの部屋なんかあるんですか?」
「あの部屋はね、ここだけの話だから、絶対人に言っちゃダメだよ? 約束できる?」
「はい。なんか怖い」
「あの部屋は、機密情報が保管されているんだ。持ち出されたら困る情報だ」
「だから、あんなに頑丈になっていたんですね」
「そうなんだよ。泥棒でも入ったら大変だからね」
湊は心の中で、勝利を確信していた。朝日は、私のことを何も疑っていない。まんまと、朝日はハマってくれた。男なんて、容易いものだ。男に対して良い顔して、男が求めている行動をすれば、手に入る。後は、例の怪しい計画の情報だけだ。早く手に入れて、この任務を早く終わらせよう。
朝日は、騙されているとも知らずに、湊の横でスヤスヤ寝ていた。ダチュラの罠は、怖いものだ。
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