信じる者は―

 ああ、なんて、向日葵。


「あれ、どしたん?」


 貴女が、向日葵みたいに笑うから。太陽に晒された肌のように、私の頬が紅くなるのです。貴女と居ると、腐った肥溜めの世界もいくらかマシに見えて、私は愚かにも自分がどんな存在かを忘れそうになる。


「おーい、大丈夫?」


 太陽に、誰かを明るくしている自覚はない。ましてや向日葵に、誰かを救っているという自覚があるだろうか。いや、あるわけがない。だから私は――

(太陽に似た向日葵アナタに焦がれるのだ)






「お清様は私の太陽だ」

「さいでっか」


 腐れ縁の熱っぽい視線の先には、DQNパーティにやってきた馬鹿パリピを蹴散らすために暴風雨コイコイした土地神様。しかし茨木はツッコミに命を懸けていないので沈黙を守った。

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