第52話 ウルでの領域の訓練開始

王都に帰還する

「ジン!お前も王城に来ると良い!!」

「ん?面倒だから行かない」

ジンはそう言うと宿屋に向かおうとする

「ちょっと待て!!あれだけの活躍したのだから!褒美貰えるぞ!!」

ルシオが言う

「面倒になるからいらない!ルシオお前にやるから後で少し分け前をくれ」

ジンが笑いながら言う

「は?ふざけるな!!」

「じゃあ仕方無いね、みんなで分けてくれ!!じゃあな」

ジンが笑いながら言うと、歩き出す

「は?・・・・アイツ褒美いらないのか!!!」

「ジンさん・・・だから無名なのかしら?」

美咲が呟く

「は?・・・・そうなのか?そうなのかも知れない!!」

ルシオが苦笑いして言うと、ジンの後ろ姿を見ている

「あれじゃあ、褒美は受け取らないですね」

ベクトルが苦笑いしている

「クスクスクス、ジンさんらしいですね・・・今度、出発まで鍛えて、貰おうかしら? 私もまだまだ能力が上がる証明をしてくれたから」

美咲が微笑みながら言う

「確かにジンなら・・・達人を育てられるな」

「ルシオが認めるとは!珍しい!!」

ベクトルが大笑いすると、美咲も笑い始める


翌朝、宿屋に美咲がやってくる

「ジンさんお願いが有るのですが、少し修行をしたいのですがよろしいですか?」

「秘密を守れるのであれば良いが、どうかな?」

ジンが真剣に言う

「解りました!秘密は守ります」

美咲が笑顔で言うと、準備してウルの領域に向かう


「ここは?」

「ここはウルが支配している領域だ!魔物から取り戻した、領域だからまだまだ繁栄が足りないがな!」

ジンが笑顔で言う

「取り戻した?領域?」

美咲は驚きながら見渡している

「手を繋いでくれそうでないと、結界内に入れない」

ジンが真剣に言うと、ジンはクレアと手を繋ぐとみんな手を繋ぐ

「え!凄く綺麗!!水が豊富で澄んでいる」

美咲は周囲を見ながら笑顔で言う

「魔物に襲われないからゆっくり出来るだろ」

ジンが笑顔で言う

「そうですが・・・人はこれないのですよね」

「人の強欲のせいで精霊が封印されて、全て無駄にしたからな・・・不可能だな」

「え!!人の強欲!!精霊の封印!!」

「そう言うことだ!! この土地の恵みは、精霊が居るお陰だが、精霊が居なくなれば、元の何も無い土地に戻るだけだ!そして魔物が領域を争う土地に戻るだけ」

「・・・・人が入らなければこの状況が続くのですね・・・この事は秘密にします」

美咲は真剣な目になり言う

「魔物狩りするぞ!!」

ジンが言うと、真っ直ぐ領域を歩いていき、結界を出て、しばらく待つと、次々と魔物が集まり始めると、美咲とクレアとサーラが次々と魔物を倒していく


「はぁはぁはぁ」

美咲は肩で息をしている

「終ったかな?魔石を拾い集めるよ」

ジンが笑顔で言うと、クレアとサーラは笑顔で拾い集め始める

「何で余裕なのですか・・・・」

美咲は苦笑いしながら聞く

「慣れたからです」

サーラが笑顔で言う

「慣れたから・・・・」

「少し休憩したらまた来るから、今のうちに休んでおけ」

ジンが言うと美咲は目を丸くしている

「え!まだ来るのですか!!!」

「際限無く集まってくるからな!!頑張って迎撃するように」

「アハハハハ・・・・」

(こんな事を毎日しているの!!この人達とんでもない人だ!! 強いのは、この所為!!)

美咲は苦笑いしながら座り込む

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る