第51話 クレアの実力
夜営する準備をしていると、ルシオ達が追い付く
「美咲様!!ゴブリンですが、本当に全滅していました」
ルシオが青ざめながら言う
「は?本当なのか!本当に本当か!!」
ベクトルが大声で言う
「間違えない・・・信じられないが、1面ゴブリンとオーガの死体しかなかった・・・・1人で倒した・・・信じられないが・・・事実と認めるしか無い」
「ルシオが認めるなら本当だな・・・ジンが1番嫌いなお前なら」
「ジンの実力は・・・・どのぐらいなのか解らない!」
ルシオが困惑している
「やっぱり!ジンは、私より凄く強い!レベルも尋常ではないから・・・・」
「レベルも?」
「あ!!聞かなかったことにして!!人のレベルが、解るから見てしまったけど!!これはルール違反だから!!お願い!!」
美咲が慌てて言う
「・・・・わかったが美咲が、驚く程の高レベルか・・・」
ベクトルが呟くとルシオが考え込んでいる
「そうよ・・・100レベルまで転職をする気が無いから上級剣士だけど・・・その気なら上級職になっていたと思うわ」
「は!!100レベルまで転職しない!!」
「そう!!だから例え、1レベルでも途轍もない実力を持っているけど、今のレベルからしたら・・・どんな実力を持っているか解らない」
美咲が真剣に言う
「・・・・常識外れだが!実力も頷ける」
ベクトルが考えながら言う
「ルシオ・・・あのクレアと言う、少女と一騎討ちしてくれない?魔法使いだけど・・・どのぐらいの実力を持っているか知りたいの」
「は?どう言うことだ!!」
「あの少女も高レベルだから!!」
美咲が真剣に言う
「高レベル!!ふざけるな!!あり得ない!!」
ルシオが驚いて声をあらげる
「・・・・ルシオ一度確認した方が良いな・・・もし、その少女が、美咲の思う通りの実力なら凄いことになる」
ベクトルが考えながら言うと、ルシオは苦笑いしている
「ジン!ちょっと頼みがある!!」
ルシオが真剣な目付きで言う
「何か様か?」
「クレアと一騎討ちで勝負させたい!!実力を知っておきたい!!」
ベクトルが言うと、後ろで美咲が見つめている
「クレアどうする?」
「ジン様!暇だったから良いです!!」
クレアが笑顔で言うと、後ろでサーラが苦笑いしている
「一本勝負だ」
ルシオが真剣に言うと、クレアが剣を持ってルシオと向かい合う
「はじめ!!!」
ベクトルが大声で言うと、ルシオは剣を構え、クレアは笑顔で剣を構える
「撃ち込んでこい!!」
ルシオが言うと、クレアは本気の一撃をルシオの剣に叩き付ける。ルシオは剣を地面に落として手首を押さえながら唖然としている
「ルシオ!真剣にやらないと怪我するぞ」
ジンが真剣に言う
「なんだ!!この重い一撃は!!」
ルシオが焦りながら言う
「一本勝負だからもう終わりか?」
「見くびりすぎた!!やり直しだ!!」
ルシオが言うと、剣を拾い構える。クレアに剣を振るが、クレアは簡単に避けながら笑っている
「馬鹿な!!ルシオの剣が全く当たらない!!それも完全に避けられている!!」
ベクトルが驚き呟く、ルシオの剣を避けてからクレアは、首筋に剣先を向ける
「やっぱり凄い!!これで魔法使いなんて!!あり得ない!」
「ここまでの実力とは思わなかった」
ベクトルが驚きながら言うと、ルシオは唖然としている
「クレア、遊び過ぎだな!一撃で鎧ぐらい砕いて良かったのにな!!」
ジンが笑顔で言う
「あーー!その手もありました!!お姉ちゃんも居るから怪我させても良かったんだ!!」
クレアが笑顔で言う
「余り強いのを宣伝しないでね」
サーラが苦笑いしている
「はーい!お姉ちゃん!!」
クレアが笑顔で言う
「弱すぎるのはわかったか?」
ジンが微笑みながらルシオに言う
「少女にも勝てないのか・・・・・」
ルシオは落ち込み始めると、ベクトルと美咲が何か言っている
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