第50話 帰還
「ジン様!ゴブリンの群が途切れます!今が撤退のチャンスです」
ウルが真剣に周囲を観察しながら言う
「逃げきれるかな?」
ジンは笑みを浮かべて呟くと、ゴブリンを次々と斬り捨てる。周囲のゴブリンが居なくなった所で残りのゴブリンの数を確認する
「ジン様どうかしましたか?」
「後残りは・・・かなり少ないな」
「え!もうほとんど倒しています」
ウルが答える
「じゃあ逃げるのはやめた!殲滅するぞ!!」
ジンが言うとドリーが笑い始める
「ジン様はやる気を出した!!出した!!ゴブリンなんか殲滅だ!!殲滅だ!!ジン様は逃げる事を知らない!知らない~~~」
ドリーが歌い出すと、ウルが苦笑いしている。ジンはゴブリンに接近して次々と斬り裂いていく
「あ!今ので最後です!!ジン様」
ウルが笑顔で言う
「疲れたが、ここを離れた方が良いな!!」
ジンが真剣に言うと、全力疾走で森の中に入って休憩できる場所を探す
「ジン様、あの木の上で休めます!!」
ドリーが木を見て言うと、ジンは一気に登る
「ジン様、お疲れ様です、本当に凄いの一言しか思い浮かびませんでした」
ウルが笑顔で言う
「ジン様は最強です!!このぐらい当たり前です」
ドリーが自慢げに言う
「クレア達は大丈夫かな?」
「ジン様、クレアもサーラもかなり強いので、そんなに心配することでは無いです」
ウルが微笑みながら言う
「美咲も付いているから、他の人から狙われる心配も無いか」
ジンが呟くと休息を取ることにする
3日後、近い町に戻ると、馬車が出発しようとしている
「ジン様!!」
クレアがジンを見付けて、大声を上げると馬車から降りて走ってくる
「あの状況で帰ってくるなんて・・・」
ベクトルが呟くと、ルシオは絶句している
「ジンさん良く無事に脱出出来ましたね」
美咲が笑顔で言う
「何とか殲滅できたが、魔物の様に消えないから面倒だ」
「へ?ぜっぜっぜっ殲滅!!もしかして全部倒したのですか!!」
「全滅させたが、疲れたな!」
「嘘!!!そんな事あり得ない・・・・」
美咲はジンを見つめながら言う
「ジン様なら余裕です!!ジン様だから!!」
クレアが大声で笑顔で言う
「ジンさん・・・本当かも知れませんが、レベルが10上がっていますから・・・」
美咲は苦笑いしながら言う
「次はもっと、ましな作戦を考えてくれ」
ジンは笑いながら言うと馬車に乗り込む
「美咲何が有った?」
ベクトルが苦笑いしながら言う
「ジンさん・・・あの大群を全滅してから帰ってきたと言っていました」
「はぁーーーー!!!あり得なすぎる!!」
「ベクトル、ジンさんならあり得ますが、誰かに確認にいかせた方が良いですね」
美咲が苦笑いする
「確かにそうだが・・・・」
「俺が行って見てこよう!!ジンの嘘だと証明してやる」
ルシオが言うと、数人と馬に乗り走っていく
襲撃地に到着すると、ゴブリンとオーガの死体が無数に転がっている
「本当に・・・これをジン1人で!!何故だ!!上級剣士ごときが・・・・」
ルシオは、青ざめながら叫び、馬車追いかけて走って帰っていく
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