幼馴染と暮らす高校日記

花流

第1話幼馴染

まず話そう。

僕こと夢月玟は今年から高校生になるだけのどこにでもいる平凡な学生だ。

特にこれといった特技もなく、人脈が厚いわけでもない。だが、僕の親はそうでもなかった。

僕の親は、いわゆる大手企業に務めてて、出張がたくさんあった。そのせいで皆が経験している入学の時や面談も、親は仕事で来てくれなかった。それくらい忙しい人である。つまりは今回の入力式も親は出張だ。

『はぁ…ほかの人たちは皆親いるよ…。まあ仕事だし、仕方ないかぁ』

そうため息をつきながらも平凡な高校生活が始まる………はずだった。

学校に登校し、席につくと、突然声をかけられた。その声にはものすごく聞覚えのあるものだった


『ここでも同じクラスだね!』


声の高さからしてあいつだろうな、と確信をしながら答えた。


『そうだな、僕は友達が少ないからな。一人でも知ってる人がいてよかったよ。麟』


僕が麟に顔を向けると、彼女は笑っていた


『おかしなことは言ってないだろ…』


少しあきれながらも事実を言った。


『いやぁ、相変わらずだなぁっと思って』

『小さい時から一緒にいるんだからあまり変わるわけないだろ…』


昔からかかわりがあれば、そう簡単に一年や二年では変わるわけないだろ、と心の中でも思っていた。

新しく僕の隣になったのは、昔からのかかわりがある、いわゆる幼馴染だ。昔遊ぶことは多かったが、今は話すだけの仲だ。理由?簡単だ。僕が陰キャで麟が陽キャだからだ。

麟はとにかく新しいところになじむのが早かった。それにくらべて僕は時間がかかる。最悪慣れないまま終わる事だってある。それくらい人と関わるのが苦手なんだ。

いつも家でゲームしてばかりで周りに馴染みに行かない僕のも原因はあると思うけどね。


『それより………さ』


彼女は何か言いたげにもぞもぞとしていた。


『どうした?体調でも悪いか?』


少し心配だったのでそう聞いてみた。


『いや、そうじゃなくて…その…』


若干戸惑ってる感じで今度はしゃべりだした。


『言ってくれなきゃ流石に長年一緒でもわからんぞ…』


困惑しながらも彼女が答えるのを待っていた


『今日から………玟の家で暮らすことになったの』

『………は?』






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幼馴染と暮らす高校日記 花流 @yukina_haru

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