第17話「依頼は解決した!?」
ハーレム学校は5月に入り、再び生徒相談室で霧矢に有希子との関係性を話した。
「つまり、昂大君の妻となったわけだね。」
「だから私を諦めて。他の人にしなさい。」
田川生徒は一花の元に行き尋ねた。
「アイツに告らせて、自分は体の関係を持つ。これが君の言っていた最悪であり最高の褒められざる手段か。」
「えぇ。私は退学ですね。」
「何を言ってる。合意したんだろ。」
「まぁ。無理矢理感はありましたけど。」
「それでも相手が合意をしたのなら正当なSEXと言える。」
霧矢は有希子に問うた。
「なんで僕が嫌いなんだ?」
「そうね、アナタは欲張りすぎた。地位と名誉と女を両方手に入れられるわけないの。野心家は嫌いなの。」
「そうか。では両方手に入れた昂大君も嫌いになるのでは無いのか?」
「霧矢君と決定的な違いは、野心を表に出さない事よ。」
「なぜそう思うんだ?」
「彼は昔、冷徹の昂大って呼ばれていたのは知ってるんだよね。」
「あぁ。」
「あれは結局表情や感情を表に出さないから冷徹って思われるの。でも、霧矢君は感情を表に出しやすい。」
「なるほど。」
「私が言うのもなんだけど、アナタはモテるのだから頑張りなさい。」
「ありがとう。それと昂大、有希子を泣かせたら、ただじゃおかないからな。」
そう言うと霧矢は出ていった。
「これで解決でいいのかしら?」
田川先生は豪快に笑い、
「結局の所、自己満足で終わるんだよ。この部活は。解決したと思ったら解決した。これに限る。」
「よくそれで教師になれましたね。」
「細かいことは気にしないのが1番だ。」
そう言うと出ていった。
「なぁ、あの先生一様は顧問なんやろ?」
「そうだと思う。」
「ねぇ七海?」
「なんや?」
「彼氏は作らないの?」
「それはまぁ、いつかできるやろ。そんなに焦らんでもええんちゃう?」
「その下手な関西弁を使ってるあたり、何かあったんだろ。」
昂大はため息混じりに言う。一瞬ドキッとしたが
「何でそう思うんや?」
と返した。昂大は、本を読みながら、
「そうだな、例へば、気の強い女性を演じてるとか?」
「誰から聞いたんや?」
「いや、俺と一花がSEXしてる時お前標準語になってた時あったろ。あれでもしかしてって思ったんだ。」
七海は笑いだした。
「なんだバレてたんだ。そう、昂大の言った通り私は気の強い女を演じてたの。」
「なんで?」
有希子が問う。
「怖いんだ。私さ、1度中学の時レイプされそうになって。それ以来男子が怖くなった。」
「なんで相談してくれなかったの?」
「だってホントの事を言いたくても言えなかった。」
「何で昂大とは話せてたの?」
「それはね、有希子が居たからよ。」
第17話「依頼は解決した!?」~完~
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます