第197話、私って一体?
白装束の魔導兵と戦っているデュークとルシフェル、ラテとリア、ボロックとノエルは違和感を感じた。魔導兵が急に弱くなったのだ。そして、次から次に沸き出てきた魔導兵が出てこなくなった。
ここを勝機と一気に勝負をかけた。
まずはデューク、
「ここで勝負を決める!剣聖技、
巨大な十字の剣撃波が魔導兵を大勢吹っ飛ばしていった。それを見たルシフェルがため息混じりで言い放つ。
「デューク、本当に貴方の技は節操がない。技と言うのはこうやるのですよ。
ルシフェルが放った
「ルシフェル、お前が居るからついついやっちまうわ。それに俺のエクスカリバーは繊細な剣技には向いてないんだよ。この大きさを見たらわかるだろ?」
(我が悪いと?)
デュークの言葉に思わずエクスが反応する。
「悪くないって。エクスにはいつも感謝してるよ。」
(ならば良いが...。)
「ククク。まあ私とデューク、エクスは相性がいいですから。良いじゃないですか。」
とルシフェルはほくそ笑みながら2人に語っていた。そんな様子を見ていたリアが、
「まだ白いのいっぱい居るんだから、アンタ達余裕かましてないでアルト様の為にキビキビ働きなさい!!」
「ククク。小さい犬ほどよく吠える。」
「ムカ!!ルシフェル!私は犬じゃなくて高貴な精霊族よ!アンタなんかデュークの寄生虫じゃない!フン!!」
「ククク!!この私が寄生虫ですか?その通り!!私はデュークの寄生虫です!!」
「えぇ...。それは納得するんだ...。アンタひくわ~!」
「リア!前から来てるよ!!」
ラテの声でリアはハッと正面を向きひらりと魔導兵の攻撃を躱わしラテの側に行った。
「あぶなかった~!ラテ、ありがと!」
「本当に気をつけてよ~!リアがやられちゃったらアルト君、悲しむんだから。」
「そ、そうね。うかつだったわ。行くわよ、ラテ!」
「えぇ。練習してきた
「ありったけの魔力を込めるから頼むわね!」
「分かったわ!私も全力で行く!」
リアはラテの肩に乗りありったけの魔力をラテに流した。流された魔力をラテが解析をし自分の魔力と融合していく。融合された魔力を矢に見立てて空高く放った。空高く舞い上がった2人の魔力の矢は上空で反転する。
「「
光輝く魔力の矢は数千に分裂。そして、魔導兵に向かって一気に降り注いだ。
数千いた魔導兵を一網打尽にしたのだった。
しかし、魔力の枯渇により二人はその場で倒れてしまった。
それを見た聖女ノエルが2人の側に行き自身の魔力を分配させた。
「ふう~。これでとりあえずは大丈夫かな?2人とも本当に無茶するんだから。」
魔力を受け取った2人は身体を起こし、
「ありがとう、ノエルさん。」
「ノエル、サンキュー。あぁ~、魔力使いすぎて死ぬかと思ったぁ~!」
「死ななくて良かったわ。死んだらアルト君悲しんでたよ。」
「こんなのじゃ絶対死なないから大丈夫よ!とは言え少し張り切り過ぎた。アルト様の加勢に行きたいけど魔力のない私やラテは足手まといね...。悔しいけど。」
「そうね...。でも、アルト君なら大丈夫。信じて待ってよ。」
「そうよ~。後は皆に任せて2人とも私の結界の中で休んでね。ボロック残りの露払いはお願いね!」
ノエルがボロックにそう言うと、
「あぁ...。(今のでほぼ殲滅させたから私の出番はないのでは...?私って一体...?)」
少し肩を落とし涙ぐむボロックだった。
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