第58話、修行よりも辛い事。
「ハァハァ....」
あれから何時間たったのだろう...
俺は師匠から一本も取れないでいた。
さすがは剣聖....
「おらおら!!どうした?精度が落ちてきたぞ!もう終わりか?」
「まだまだ!」
俺は気合いで師匠に向かって行ったが、返り打ちにあった。
スタミナには自信あったんだがこの有り様だ...
「コウ...
お前さ、無駄な力が入りすぎなんだよ...
後、その瞬歩からの一閃は止めろ。
弱いモンスター相手ならいいが、
これから強いモンスターや達人級の剣士なら読まれやすいし確実に止められる。
止められたときにコウの場合コンマ1秒の隙が出来る。
そのときに反撃を喰らったら致命傷もしくは殺される。
一閃乱舞もそうだ。
大振りだから防ぎやすい。」
師匠は俺の弱点を的確に見抜いてた。
「ならどうすれば...」
「そこは大丈夫だ。ちゃんと教える。
とりあえず大事なのは流れだな。
これから教えるのは敵に読まれないようにする剣技だ。
大勢の相手でも強い相手でも有効だからちゃんと見てろよ。」
師匠は流れるような剣技を見せてくれた。
一つ一つが川の流れのように無駄がなく美しいとさえ思える剣技だった。
「今見せた物を真似してみろ!」
「は、はい。」
俺は師匠の動きの一つ一つを再現していく。
「よし、それでいい。流石だな。
一度見ただけで出来るなんてな。
これから俺の知ってる剣技を教えて行くからちゃんと覚えろ!
それから聖光気を教える。」
「は、はい!」
「今日はここまでだな。コウ、お疲れ様。」
「師匠もお疲れ様でした。」
アルトの方はずっと聖魔法の原理を理解した見たいで、ずっと魔法力の練度を高める練習をしていた。
「アルト、理解は出来たか?」
「はい...師匠。ですが中々難しいですね...」
「そうだな...理解が出来ても再現が難しいかもしれない...でも、アルトは
「はい!頑張ります!」
夕方近くになり一日目の修行が終わった。
俺達が帰宅するとラテとリアが出迎えてくれた。
「お帰り~!」
誰かが家で待っててくれるのは良いことだ。
まぁ、2人が待ってたのは、アルトだがな...
チクショウ....羨ましすぎるぞ...
俺はそんなアルト達のイチャラブ生活を見ながら夕食を食べて、お風呂に入ってベッドに潜った。
これからこのアルトのイチャラブを見る生活が続いていくのか...
辛すぎるぞ...
(そうですね...ワタシが外に出れれば、
マスターにご奉仕するのに...すいません...)
いやいや、ヴォイスにはいつも感謝してるよ。
俺の中からいつも支えてくれるじゃないか。
ヴォイスが居なかったら俺はとっくに家出してます!
(マスター...)
だから、そんなこと気にするな...
いつものようにツッコんだり、罵ったりしてくれ。
(マスター....ドMなんですか?
罵ってくれとかかなりヒクわ...)
おい...そこまで言われると傷つくぞ...
(フフフ。冗談ですよ!
マスター気を使ってくれてありがとうございます。)
これからも宜しくな...
(はい!)
2日目、昨日の復習と新しい剣技の習得だった。
没頭すると時間が流れるのが早い。
師匠の知りうる剣技をマスターするのに、
一週間があっと言う間に過ぎた。
「コウ。今日からは聖光気の習得してもらう。
って、言っても見せるだけでお前のスキルで覚えるからしっかり見ておけよ!」
「はい!」
師匠の空気が変わった。
辺りは静かになる...
この静けさは闇の静けさとは違う安らかな静けさだ。
じっくり師匠を見ているとうっすらと白いオーラのが身体全体を包んでいる。
「これが聖光気だ。そしてこの聖の気を爆発させる!フン!!」
師匠が力むと穏やかだったオーラが一気に光、輝く。
まるで神が乗り移ったの如く、神聖なオーラを纏っていた。
中年の師匠を拝みたくなった。
ナミアムダブツ...
「これが聖光気だ...ってコウ。何をしているんだ?」
俺は気づいたら両手を合わせて拝んでいた。
「あははは....これは何て言うか...」
「まぁいい。出来そうか?」
「はい!スキル欄に出てきましたし、出来ると思います!」
「ならやってみろ!」
俺は師匠と同じように動作を真似してやってみた。
....がこれが以外に難しかった。
何故なら、俺の闇の部分が反発していたからだ...
「やはりか...コウお前は闇の力を使いすぎて光が取りにくい体質に変わっているんだと思う。
だけど毎日ちゃんと光ばかり取り入れる練習をしていると体質も変わっていくから毎日光を取り組むこと。」
「はい!分かりました!」
俺は光を取り組むことを毎日のメニューに取り組んだ。
さらに一週間が過ぎた。
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