第44話、決着
あっちは終わったか...
良かった誰一人やられては居ない。
ただ皆ギリギリの戦いだったらしく、援護は見込めない...
俺がやるしかない!
俺が!
圧倒的なキングの威圧に冷や汗を拭う。
膝も笑ってる。
なんだこれは...
恐怖?
何だってこんな時に...
(マスター!これはオーガキングのスキル「王の威圧」です。スキルならマスターのミヨウミマネのスキルで相殺出来るはずです。)
クソ!
スキルだったか...
自分自身でブルッちまったかと思ったじゃねーか...
俺はオーガキングを睨み返す!
するとスキルがちゃんと発動したらしくオーガキングが驚いた顔をして、
「何故オマエが王の威圧をツカエル...
タカガ人間のオマエが...」
「さあな。俺も王だからじゃないか?」
(嘘つけ!!)
ヴォイスさん...
そこはツッコまなくていいですって...
キングを挑発してるだけですから...
(そうでしたか...すいません。
てっきりキングの威圧で脳みそイカれたんかなと思いまして...)
それはひどすぎでしょ!!
俺泣くよ...
(よしよし、良い子だから泣かないの。)
ワシャ子供か!!
(マスター。緊張取れましたか?)
えっ?
(さっきまで怖い顔してましたよ。
気負わないでください。
マスターなら大丈夫ですから。)
そっか...
心配させてたんだな...
ヴォイスありがとう!
ヴォイスは最高の
(!?
はい!ワタシはマスターの最高の
ん?
なんかニュアンスが違ってたような...
まぁいいか....
ヴォイスのお陰でリラックス出来た俺は、
攻撃を仕掛けた。
瞬歩で近づき剣を振るう。
ガキィィンッッ!
か、固い!
オーガジェネラルの非じゃないくらい固い...
直ぐ様、キングが装備してる鉄のこん棒で反撃をしてくる。
ブォォンッ!
俺はそれを避けるが風圧でアルト達が奥の方へ吹き飛ばされていった...
風圧だけでこの威力...
食らったらまずいな...
どうする...
(マスター。
(今のマスターのレベルだと5掛けが限界だと思いますが、キングの防御力を突破できると思います。)
なるほどな...
ちょっとやってみるわ。
「
身体から力が涌き出てくる!
それと同時にMPがガンガン減ってくる。
これは短期決戦で仕留めないとマズイぞ...
俺は瞬歩でキングに近づくが、
なんだ....世界が....スローモーションに見える...
(全ての運動能力が5倍上がってますから、眼や思考までも上がってるせいなのかもしれません。)
なるほど...
でも、これなら...
俺は2本の剣を振りかぶった。
「一閃!」
ズシャッ!ズシャッ!
クロスに交差させた剣撃がキングの腕を切り裂いた。
「グォォォ!!この我が傷ダトォォー!
許セヌ!許セヌゾォォ!人間ガァァ!!」
キングは怒り狂って俺に怒濤の攻撃を仕掛けてくる。
俺はそれを避けては斬り、避けては斬りを繰り返した。
しかし、次第にキングの動きが俺の動きに付いていってる気がした。
そしてついに、
ドゴゴォン!
キングの痛恨の一撃を喰らってしまった...
「ぐはぁ!」
俺は壁まで吹っ飛ばされてその場で血を吐いた。
全身が粉々になった見たいな痛みがする...
どうなってる?キングは俺の動きについて来れなかったのに...
俺はもう一度キングを鑑定・全をした。
鬼人キングLV100
HP45000/18000
MP24000/22000
アビリティ
・怪力・鬼の業火・咆哮
スキル
・王の威圧・new怒髪天
弱点無し
この土壇場で新しいスキルを覚えやがった...
スキル・怒髪天
怒りの頂点に達したとき本来の能力が三倍に膨れあがる。
ふざけんな...
何で傷つけてボロボロなのにキングのHPが戦う前より増えてるんだよ..
俺は意気消沈気味になっていた。
(マスターもミヨウミマネで怒髪天を!)
悪い...
使いたいんだが使えない...
確かにスキル怒髪天は覚えたんだが、
怒りがそこまで達していないので今の俺には使えなかった。
それよりもこの戦いの形勢が逆転したことに焦ってた。
どうする...?どうすれば良い?
俺は身体をヒールで治しつつ考えた。
一つの結論にたどり着いた。
「闇纏い」だ。
なぁ、ヴォイス...
俺の身体は「闇纏い」に耐えられそうか...
(な!?それはあまりにも危険なんじゃ?
制御もまだ出来てませんし...)
でも、やらなきゃ俺も含めて全員死ぬぞ。
(そうですね...ワタシの方でも何とか制御してみますのでやりましょう...
ほんとにヴォイスは...
この戦いが終わったらいっぱい誉め殺ししないとな...
全く俺には勿体ない位だぜ!
行くぞ!ヴォイス!
(はい!マスター!)
「闇纏い!!」
俺の全身から闇が溢れ出してきた。
危険を察知したキングは、
俺に向かって鬼の業火を放つ....
オーガジェネラルの鬼火とは比べられないほどの炎が向かってくるが...
「闇よ、炎を飲み込め。」
俺の言葉に答える様に闇がキングの鬼の業火を飲み込んで行く。
「ソ、ソンナバカナ...」
全て炎を飲み込んでキングの顔を見ると怯えていた。
やるなら今しかない...
闇の出力を最大にあげて2本の剣を揃える様に構えた。
さっき横目でアルト達の戦いを見てたときに最後にラテがオーガジェネラルの脳天をぶち抜いた技を思い出していた。
俺自身がライフルの弾丸のイメージで、
瞬歩よりもっと加速させるために闇の力を付与させた。
「
音速を超えたスピードにドリルの様に剣を重ねて回転するまさに、大型ライフルの弾丸。
キングはなにも反応できず、それどころかコウの姿も見失っていた。
「アノ人間ドコニイッタ...?」
ガタッ!
キングの後ろにもの音がした。
振り返ると人間が剣を掲げて立っていた。
その剣の先には...
ドクン...ドクン...と脈打つものが...
キングは自分の胸をさわった。
しかし、あったであろう胸は風穴が開いていた。
「カ、カエセ。我ノシンゾウ....」
「やなこった。」
俺はキングの心臓をバラバラにした。
「アァ.....アァ....」
バタン!
オーガキングは完全に沈黙した。
「やった....疲れた....」
(マスター。お疲れ様です。)
ヴォイスもありがとな。本当に感謝している。
(良いんですよ。なんたってワタシはマスターの
ん?
まぁいいか...
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