第43話、中級最下層のボス2
俺とアルトでパーティー全体に
「コウ君!オーガジェネラルがこっちに向かってくるよ!」
「俺とゴングで迎え討つから、ラテは援護!
アルトとリアは魔法の詠唱を頼む!
範囲攻撃じゃなくて、1体づつでいいから確実にダメージを与えられる魔法を唱えてくれ!」
「わかった!」
範囲攻撃だと多分、効かない上に足場とか悪くなって不利になる可能性があるからだ。
「ゴング!
きついかもしれないけど踏ん張れよ!」
「わかっただ!おらだって出来るんだ!」
俺とゴングはオーガジェネラル4体と対峙した。
俺は瞬歩で近づきオーガジェネラルの首に一太刀入れるが、
さすがに硬すぎてかすり傷にしかならない。
ヤバイな...
想像以上に固い...
生半可な攻撃だとこっちがヤられてしまう...
オーガジェネラルの攻撃スピードが早くないのがせめてもの救いだな...
瞬歩で攻撃を避けながら、ゴングの方を見てみた。
「ウオォォォ!!岩砕拳!」
ドゴォォォン!
オーガジェネラルがよろめく。
あれ...
効いてる?
(岩砕拳は相手の体の内部から振動で攻撃するから効いてるんだと思います。)
なるほど...
なら俺も...
ゴングのとはちょっと違うけど、
「岩砕剣!」
オーガジェネラルの脚に剣撃を放った。
すると、オーガジェネラルの体勢が崩れた。
そこにすかさずラテの放った弓が刺さる。
グオォォォ...
効いてる...
これは行けるぞ!
と思った瞬間。
ドガッ!!
見えない角度から急に巨大な物が俺に当たって、壁まで吹き飛ばされた...
「いってぇ...。一体何が...。」
そう思う暇もなく追撃が来た。
俺はそれを瞬歩で避ける。
ドゴォォォン!!
避けた後の地面を見ると10メートルはあるだろうクレーターが出来てた。
よくあんなの喰らって生きてたな...
喰らった腕はまだ痛いけどって ...
力が入らん...
(マスター!折れてますよ!早く回復を!)
アドレナリンが出てて気が付かなかった...
「ヒール!」
俺の腕は瞬時に完治した。
これがレベルがあがった恩恵なのか...スゴい...
しかし、ボスが動き出すの早すぎじゃない...?
今までは手下が殺られてから来てたのに...
(マスター!ゲームじゃ無いんですよ!
相手も殺るか殺られるかですから!)
そうだよな...
少しそう言う所で油断しすぎてた...
それにしてもオーガキング...
流石だな...
俺の気配察知にも引っ掛からず攻撃して来やがった。
元々の身体能力が高いのだろう...
俺は仲間たちと分断されて一人でオーガキングと戦うことになった。
その頃、ゴング達は...
「兄貴が分断された!」
「ゴング!落ち着いて!前線は貴方しか居ないの。ここはコウ抜きでやるしかないわよ!」
ラテの言葉にゴングは奮起する。
「おらが、皆を守るだ!ウオォォォ!!」
ゴングが岩砕拳で殴り、
オーガジェネラルの体勢を崩し、
ラテがオーガジェネラルの眼や心臓に次々と矢を放っていった...
しかし、決め手にかける所で徐々に押され始めた。
「待たせてごめん!」
バチバチッ!
詠唱が終わったアルトの前には雷で出来た巨大な槍が4本出現していた。
「
アルトがそう言った瞬間。
周囲の音が止まり...
目にも止まらぬ光の速さで、
3体のオーガジェネラルの心臓を貫き絶命させた。
「ハァハァ...。1体外したか...。」
バタン。
魔力を使い果たしたアルトは
「アルト君!」
「先生!」
2人はアルトに近づく。
「アンタたちバカなの!!
オーガジェネラルはもう一体いるのよ!」
とリアは言う。
ゴングとラテがリアの声で振り返ると、
間一髪でかすって左腕がないオーガジェネラルは、
こっちに向かって大きく息を吸い込んで、
それを吐き出した。
灼熱に勝る炎の渦...鬼火だ...
ゴングとリアに鬼火が襲いかかろうとした時、
「
リアの氷魔法でギリギリ防いだ。
「私も魔力がないから、アンタたち後はお願い!」
「ありがとう!リア!」
「ありがとう!リア殿!」
「そんなに誉めないでよ...恥ずかしい...」
防がれるとは思ってなかったオーガジェネラルは油断していた。
ラテは集中をすると同時に魔法を詠唱を始めた。
ゴングは岩砕拳の怒濤の攻撃でオーガジェネラルを体の中から粉砕していった。
弱ったオーガジェネラルにラテが、
「
ギュルルルルゥゥー!!
ラテの放った弓矢が風の魔法で螺旋状に爆発的に回転し、
ズギューン!!
オーガジェネラルの額を撃ち抜き絶命させた。
全てのオーガジェネラルをコウ抜きでを倒したのだった。
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