第28話、キラーアント大発生。





「ここがキラーアントの巣です。」


リアが案内してくれしてくれた場所には、

直径3メートルくらいの縦穴が広がっていた。

入り口には10体のキラーアントが見張っている。

コウはすかさず細かく鑑定をした。




キラーアントLV20

下級兵士

・HP800・MP100

スキル

・穴堀・号令

弱点属性

火、氷



レベル20程度が10体か...。

これなら余裕で行けそうだな...。


「レベルが20程度だから俺が先陣を切る。

アルトとゴングはリアを護りつつ、辺りに他のキラーアントが来ないか警戒してくれ。」


「了解。」「んだ。」


作戦を皆に伝えて、

俺は瞬歩でキラーアントに近づき一太刀、

また一太刀と、次々と倒していった。


案外柔いな...。なんて思ってると1体のキラーアントが、

「ギュィィー!!ギュィィー!」と泣き出した。

仲間を呼んだんだろう、気配察知で数えられないほどの気配を感じた。


「皆!気を付けろ!

大量のキラーアントがここに向かってきてる!」

俺は10体倒して、次のキラーアント戦に備えた。



ワサワサワサ.......。

ワサワサワサ.......。


大量のキラーアントがところせましと湧き出てきた。

その数およそ5000体。

ちょっと数が多いな...。



俺は次々と倒していくがキリがない。

キラーアントは一撃で倒せるものの武器の耐久性も気になる。

ここはアルトの範囲魔法に頼るか...。


「アルト!

大量のロックローチを倒した魔法をやってくれ!このままだと女王に辿り着く前にスタミナが切れてしまう!」


「分かったよ!

ちょっと時間が掛かるからその間持ちこたえて!」


「了解!

ゴング!詠唱をしてる間、アルトを守ってくれ!」


「おう!任せるだ!」


「アルト様、私も力を貸します!」


「リアちゃんありがとう!」


「はひぃ...。」


リアは顔を真っ赤にしながらも、アルトの肩に乗り共に詠唱をはじめた。


その間に俺は襲い掛かってくるキラーアントを次々と葬っていった。


「コウくん!準備出来たよ!」


俺は瞬歩でアルトの側に行った。


「行くよ!リアちゃん!」

「はい!!」


「「合体魔法 絶対零度アイシクルゼロ!」」


アルトとリアの合体魔法は凄まじかった。

辺り一帯をすべてこおらせて、

キラーアントの命の灯火を全て凍らせた。



「アルト...。

これはいくら何でもオーバーキル過ぎるだろ...。」


「ちょっとやり過ぎちゃった...。

きっとリアちゃんとの魔法の相性が良すぎたんだね。」


「ワタシとアルト様の相性が....。」


アルトの発言にテンパるリアをよそに、


「先生、オラ寒いだよ...。」


「ゴンさん、ゴメンね。」


キラーアントを一掃した俺達は死骸を収納して巣の中に入っていった。

かなりの数の下級キラーアントを倒したからか、あんまり数が出てこなかったが、

キラーアントの精鋭達が出現するようになっていた。

しかし、先の戦闘でかなりレベルが上がって全然苦労することも無く、俺達は順調に進んでいた。



「道が二つに別れてるな....。

うーん...。よし!

ここからは2手に別れよう。

俺は右に行く。アルト達は左からいってくれ。」


「兄貴は一人で大丈夫だべか?」


「俺なら大丈夫だ。

ゴングはアルトとリアを守ってくれよ。」


「分かっただ!」


「コウ君気を付けてね!」


「あぁ!そっちも気を付けて進んでくれ。

女王の間で逢おう!」


俺達は2手に別れて進んだ。

なぜ俺が右の道を選んだかって?

それは気配察知でキラーアントがたくさん居たからだ。

この巣の道幅はそんなに大きくないのでアルトの魔法だと崩れてしまう可能性がある。

3人にはキラーアントが居ない方に行かせた。

後は俺がどれだけ強くなったかを確認する為でもあった。



俺は次々と現れてくるキラーアントを葬っていく。

キラーアントばかりでいい加減倒していくのも飽きてくる。



(マスター。緊張感無さすぎですよ。)


そうは言ってもなぁ...。

こうキラーアントばっかりだと飽きちゃうよ...。


(それもそうですね。

でももう少しで、女王の所まで着くじゃないですか。)


女王か...。

少しは歯応えがあるといいんだけど...。




そんな事をヴォイスと喋りつつ、

歩いていると広い空間に出た。

その奥の方に禍々しいオーラを放っている大柄なキラーアントが居る。


お腹をパンパンに膨らませたキラーアントだ。

女王に違いない...。

その回りを黒いキラーアント達が守っている。


俺は細かく鑑定してみる。



キラーアントLV50

親衛隊

・HP2000・MP500

アビリティ

・連携・号令・鉄壁

弱点

火、氷



クイーンアントLV70

女王

・HP5000・MP2000

アビリティ

・産卵・指揮・慈愛

弱点

火、氷




さすがに今までのように行かなさそうなステータスだな...。


(何言ってるんですか?

今のマスターなら余裕ですよ。

マスターって全然自分のステータスを確認しないから分かってないんですよ。)


そうなの?どれどれ...?

俺は自分のステータスを確認した。





コウ タカサキ(15)LV35→50

無職ノービス

・HP2450→5000・MP2200→6200

ユニークスキル

・「ミヨウミマネLV5」 ・「英知の書LV1」

オリジナルスキル

・「ヴォイス」

スキル

・上級剣術LV8

・双剣術(仮)LV1

・「一閃」・「岩砕拳」・ 「隠密」

・「気配察知」・「風刃斬り」

・「火炎斬り」

オリジナル技


・「一閃乱舞」・「岩砕剣」

・「岩砕乱舞」

魔法

・ファイアアロー LV4

・ウォーターボール LV4

・ウインドカッター LV7

・ライトニング LV5

・ヒーリング LV5

・プロテクション LV6

・フィジカルアップLV8

合成魔法

・ワイディングスタン LV2

・トリプルスピアー LV2

・ワイディングライトニング LV3

・アイスツージャベリンLV1

バッシブスキル

・腕力 LV7→MAX・鉄壁 LV7→MAX

・回避 LV8→MAX・集中 LV 7→MAX

・体力 LV5→MAX

・魔力増大 LV7→MAX

・魔力回復 LV7→MAX



ワォ~!

いつのまにかこんなにレベルが上がってるし、バッシブスキルカンストしてる。

俺ってだいぶ強くなったんだなぁ...。


(このステータスなら大丈夫ですよ!

マスター殺ってやりましょう!)


ヴォイスがこう言ってくれてる事だし、

張り切って倒してしまおう!

俺は気合いが入った。

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