この先にいるのは、あの神代アウル。ドッペルゲンガーなんて、どう対処したらいいのか私には考えすら及ばない。

 それでも――

「もちろんです! 私、狐崎会長を助けたいです!」

 生徒会室で話していて、思ったんだ。狐崎会長は普段、私たちのために心を砕いてくれる。

 だけど、狐崎会長のことは誰が助けてくれるの?

 きっと、生徒会役員の人たちや友達、家族がそうなのだろう。

 だけど、私にもできることがあるのなら、配ってもらった心の一部でも返したい。

 私だって力になりたい。生徒会長には心から笑っていてほしいから。

 生徒会長だって、学校の一生徒。そうして私たちは、美化委員。

 美化委員は、誰もが気持ちよく学校生活を送ることのできるよう尽力する委員会なのだから。

「そうだね。一緒に彼女の憂いを晴らさなくては」

「はい!」

「では行こうか。ドッペルゲンガーが現れたという公園に」

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