各家・領地紹介 ※ネタバレ注意

 

・国名:未設定(出す予定もない。たぶん)


 この作品の舞台である国

 話が始まる少し前に流行った病により国民の2割近くを失った。流行り病の原因が上位国民が良く食べていた物だったため、多くの貴族を失うことになった。これは他国でも同じであり、同様に貴族を失い国力を減らした国は多い。そのため、周辺国との小競り合いは多いが、あくまでそれは領地間であり軍を動かさなければならない規模ではない。

 国としての国力は周辺国の中で見れば中間くらい。

 加もなく不可もなく。この国でなければ存在しない物は少ないため、その点ではあまり魅力はない。しかし、立地の関係で流通の要所としての価値は高い。



・フィラジア子爵家


 領地を持たない子爵家。元々商家上がりの男爵家であったが、あることで功績をあげ、子爵家に成り上がった。現当主には3人の子供がいる。跡継ぎは長男。

 長女は母方の繋がりでナルアス辺境伯当主に嫁ぎ、次女は話は立ち消えたが提携予定だったゼペア商会に嫁いだ(年の関係で婚約止まり。ただし貴族院へ婚約するための書類を提出済みのため確定事項であり覆すことは出来ない)

 商会を運営しているが、現在、少し前に流行った病の関係で顧客が激減している。当主が代わったことで取引していた貴族家との繋がりが薄くなったところを新興商家に奪われたため。

 新興商家はゼペア商会の事であるが、フィラジア子爵家はゼペア商会の情報操作によりそのことをしっかりと把握していない。薄々は感づいてはいる。

 元より、顧客が減少傾向にあったため、流行り病により追い打ちをかけられた状況。

 顧客の割合は、平民1:貴族50くらい

 ゼペア商会の規模が縮小したことで元々の顧客が多少戻って来た。経営が回復したという程ではないが、多少は危機から脱することが出来ている。今回の事もあり、フィラジア子爵夫妻は早い段階で長子に家を継がせようと考えている。

 娘2人が他家へ嫁いでいってから1年半ほど経過したところで長子である息子に子爵位を譲った。




・ゼペア商会


 近年、王都に進出して来た新興商会。

 まだ新しい商会のため、貴族との繋がりは薄い。流行り病による状況に便乗し、いくらかの貴族家を顧客として手に入れることが出来たが、昔から王都に根付いているフィラジア子爵家の持つ商会には及ばない。

 利益のためなら黒いことも当然の姿勢で行い、同じような商売をしていた商会をいくつも消滅、取り込みを行っている。そのため、実は商会長でも把握していない商売が存在していたりする。

 商会の顧客の割合は、平民9:貴族1

 商会としての心配事は、唯一の跡取りが優柔不断であり流されやすい事。少しでも改善しないかといくつか試練のようなものを出しているが、どうなるかはわからない。

 最終的に商会長が貴族を軽く見た結果、表面上は世代交代が行われた。実際は再建と言った方が近い。

 前商会長が辞め、跡取りが商会長となったと同時に商会の規模が縮小された。縮小する際にゼペア商会から切り離された部分は他の家の者が商会として経営を始めることとなる。

 ごたついているという噂が流れた後、突然、商会長が代わり、規模が縮小したことで周辺住民から少しの間、怪訝な目で見られていたが時が経つにつれて気にされることは無くなった。さらに前のような強引な商談をしなくなったことでゼペア商会の印象が改善している。

 数年経った頃には当たりの柔らかい商会長(ただし、商談はきっちりしてくる)と少しきつい性格の婦人が経営している商店、と言った印象になっている。顧客はこの段階で全て平民。



・ナルアス辺境伯・領


 国の端に領地を持つ貴族家。長い歴史を持つ貴族家であるが、どの代でも跡継ぎが少ない傾向のある、やや不安の残る貴族家である。

 先代の当主が流行り病でなくなり、まだ20代になったばかりの跡取り息子が当主となった。元より当主となるよう教育されていたが、当主教育の一環で王都での執務をしていた期間が長く、領地にある屋敷に使えていた使用人との関係は浅かった。

 その所為なのか、執事長や一部の使用人に不信感を持たれ、好き勝手やられてしまった。

 好き勝手やらかした使用人は軒並み排除したが、その所為で使用人の質がやや下がってしまった。元の屋敷のように過ごすにはもう少し時間が掛かる。

 元から居た使用人が減った関係でフィラジア子爵家との関係がやや深まった。


 領地に関しては、平野と一部に鉱山を持つ。この地域にしかない、という物はないが、平均して良質な鉱石が取れる鉱山と、農地や放牧に向いた土地を持つ。面積あたりの人口は少な目。

 前領主が急逝してからやや領土が荒れたが、前領主の息子が領主となってから2年程で荒れた部分は改善。少しだけ領土の雰囲気が良くなってきた。

 当主と限られた者だけだが、デスファ侯爵家との繋がりがあり、場合によっては協力関係を気付くこともある。近年では戦争など、他の国との緊張状態に陥っていないため長く協力関係になってはない。



・デスファ侯爵家


 リースが懇意にしているいい噂が無い侯爵家。

 気に入らない貴族や人物を秘密裏に暗殺しているとの噂や裏社会に繋がっているという噂があるが果たして……

 実際は国の敵を裏から排除している貴族家。

 国の指示、もしくは自らが不穏分子・敵対存在と判断した個人、または集団を排除する役目を持つ貴族家。歴史を辿れば古いがその中で何度か家名が変わっているため、同じ役割を持っていたとしても同家として認識されることはない。家名が変わった理由は当主一族が全滅、また役割が露呈したための処刑。あくまで当主一族が居なくなっただけで近い血筋の者を後釜として添えているため、常に固定の一族の者がその役割を負っている。

 今回の介入はゼペア商会の動き方ではいずれ他の貴族家に取り込まれる可能性があったため。

 規模の多く気なったゼペア商会をがめつい貴族(前レセンダル伯爵とか)に取り込まれてしまうと、物価の変動が予測できない上、欲によって市場の混乱を招きかねないという理由で介入となった。

 レセンダル伯爵の拘束にも陰ながら関わっている。



・レセンダル伯爵領→レセンダル子爵領

 

 国の貿易拠点を領地内に持つ貴族家。ナルアス辺境伯家よりも長い歴史を持つ家だったが、長く国の重要拠点として扱われていたため次第に増長していった結果、領地を治めていた貴族家が過去に2度降爵(この話しの中で行われたことも含む)された歴史がある。

 貿易の際の手数料の一部を徴収しているため、レセンダル家は代々裕福であり、それが傲慢で安直な考えの一族を生み出してしまった。

 貿易拠点を領地内に治めているため、他の貴族家がこの領地を治めることになると、国内の勢力バランスが崩れかねないため、この領地を他の貴族家に治めさせるわけにはいかなかった。

 結果として、問題を起こした前レセンダル伯爵及び、その血縁者は全て処刑され、新しく血縁外の貴族籍を持つ者がレセンダル子爵となり領地を治めることになった。

 領地内に住む平民の生活水準が年々悪化していたが、新しく領主が誕生したことでレセンダル子爵領の生活水準は少しずつだが回復の兆しを見せている。

 領地内の生活水準が悪化していた原因は、レセンダル家が貿易の際の手数料を上げたことによる取引量の減少によるもの。その上、レセンダル領で得られている収益が減少しているにも関わらずレセンダル家が懐に入れる量に変化が無かったため、領地に使われる金銭の量が減り、本来予定していた事業が行えないといった事象が多数発生していた。

 そして、少し前の流行り病による影響で取引先が減少した結果、レセンダル家に入って来る金銭の量にも影響が出たことで、流行り病によって当主が代わったとこで隙のあるナルアス辺境伯領に手を出したという形。



・エングシル侯爵家


 あまり設定を考えていない侯爵家。

 流行り病で孫を無くしている当主がリースの事をその孫に重ねてみている。ただ、侯爵家としての力は下位に位置しているため、上位の存在であるデスファ侯爵家が出てきた瞬間、手を引いた。

 令息は特別リースの事を好きという事はなく、普通に婚約者が居る。

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