蜂の巣を突(つつ)く
アモルドが攻城戦艦・カプセルドの仕様に慣れてきたころ、アビスもまた『エリゴール』の十分な操縦技能を身に着けていた。
アビスは、時間差会議で社長と他幹部過半数の
無論、エリゴールの所在は隠したままだ。
「多少嫌がらせをする程度に留めます」
念押しするように、そう言ったアビス。
カプセルドたちなどに居城を任せ、多数のドローンで戦線を構築した。
ドローンは数は多いが、探知は容易。
すぐに開戦となった。
『全迎撃艦に告ぐ! 敵を撃滅してこい!!』
宇宙警察の支部の主軸である、艦載機母艦の艦長がステーションの停泊所で、そう宣言した。
「了解! カプセルド・アモルド、発進します!!」
元はといえば今戦う敵組織の技術で迎撃作戦をしているのだ。
奇妙な違和感と親近感を覚えながら、アモルドは戦艦を敵戦線に進めた。
「まだ不正確な情報だが、数万機程度のドローンだけか。
おそらくはクローク艦、『カプセルド』も居ることだろう」
アモルドは周囲を防護する味方艦に向け、そう言った。さらに、
「こちらの火力は絶大だ。空間ごと制圧する!!」と続ける。
先日の大敗で、宇宙警察は核兵器を大量に採用していた。
本来核を取り締まる側の宇宙警察が、その兵器を大量に持つことに反感を持つ者は居たが……、それだけ
艦載機母艦も大量の戦闘艦を発進させていった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます