技術流出
宇宙警察はノア社の支社である旧・ジレット・ステーションと調査と、ジレット当人から犯罪行為について取り調べを行っていた。
人類発祥の惑星と同じ重力である1Gが保たれている宇宙ステーション内で、アモルド少佐はジレットの話を聞いていた。
取調室には身柄を拘束された中年男のジレットのみ。
脳波検出器具や体温や発汗などを検分する『高度な嘘発見器』を使っての遠隔取り調べだった。
「法律など、貴様ら宇宙警察を名乗るものが勝手に定めたものだ。
守ってやる義理などない!!」
ジレットはそう言った。
アモルドは退屈そうに悪徳の人間の話を聞いていた。
「元気だな。
我々は最低限の人道的な観点に立ち、貴殿に対し非道な振る舞いはしない」
「お優しいことだな」
両手両足、腹部を拘束されているジレットは吐き捨てた。
「貴殿のステーション内で、幾つか違法なやり方で人体実験などが行われていたようだな。
『プロジェクト・カプセルド』。
有罪が確定すれば永久投獄は避けられないだろう」
「待て」
白髪交じりのジレットは、多少は焦ったような声を出した。
「捜査を円滑に進めることに同意し、司法取引に応じるのなら、その成果に応じて刑罰を軽くできなくもない。
上からの手配は済んでいる。
わかったなら、知っていることを話してもらおう」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます