人間50年…え、100年?

「しっかし、お主たちも大変じゃなあ」



いつものように部屋でしていると、信長様がいきなりこう言ってきた。



「大変って何がですか?」


「この時代にはワシたちの時よりも面白いものがたくさんあるじゃろ。それなのに寿命が年しかなかったら足りんじゃろ」




「え?」


「え?」



「寿命が50年、ですか?」


「うむ。50年じゃろ?人間50年ってよく言うではないか」



一体いつの時代の話をしているのだろうと思ったが、そう言えば彼は戦国時代から来たのだった。



「いえ、違いますよ」


「そうなのか?では何年じゃ?」


「そうですね、10年前くらいまでは80年って言われてましたが、今だと100年くらいですかね」


「まじで!?」


すごい驚いている。


「はい」


「うわ〜いいな〜。ワシらより50年も長いではないか」


「そうなりますね」



「え、逆に100年もあって何するの、お主たち」


「まあ、普通に生きていれば100年くらい経つんじゃないですか。仕事も65歳くらいまでするでしょうし」



「いやそれでも35年も余っておるぞ」


「そうですね」



そう考えてみると100年は確かに長い。



「そうか〜100年か〜。いろいろできるの〜」


羨ましそうに彼は言った。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る