第133話 両手に花!? その4
水族館内を大体……半分位回った所で、俺のスマートフォンにRailからの通知が来る。
俺はスマートフォンを取り出して内容を見る。
「……」
「鈴音さん!」
「稀子からのRailで『後10分後に、イルカショーが開催されるから来ない?』と誘われました」
「そうですよね!!」
「水族館と言えば、イルカショーですよね♪」
その言葉を聞いた鈴音さんは、本当に嬉しそうにぴょんと撥ねる。
(うぁ! 可愛い!!)
(鈴音さんにうさぎのコスプレさせたら、もっと可愛いだろうな///)
(うさぎ鈴音さんも見て見たい!!)
俺はそれを想像すると、一気に俺の物は元気に成る!?
鈴音さんとデート中…。更に公共の場なのに!!
「比叡さん!!」
「是非、行きましょう~♪」
鈴音さんは、今日一番の笑顔を見せながら言う。
「…では、行きますか!」
俺は稀子に素早く返信をして、元気に成った物を鈴音さんに悟られない様に、イルカショーが行われる場所に向かう。
「あっ!」
「比叡君、
稀子が自発的に場所取りをしてくれた御陰で、ショー開催ギリギリだったが、特等席に座る事が出来る!!
(成る程…。稀子をこう言った、使い方をする手も有るのか!?)
俺は少し悪い事を考えながら俺達三人、イルカショーを楽しむ……
……
イルカショーが終わった後は、稀子と再び合流して三人で館内を巡るが、稀子はもう一回りを終えたらしい!?
「鈴ちゃんは、のんびり派だからね♪」
「稀子さんが、せっかちなだけです!///」
いつも通りの会話を聞きながら三人で回る。
こうして……三人で改めて遊びに来ると、鈴音さんの良さや、稀子の良さや再確認出来る。
(稀子の……この子どもっぽい仕草が、俺はやっぱり好きなんだよな…)
(けど、今は鈴音さんの方が好きだ!!)
(山本さんが居たら、実現出来て無い事だろうな…?)
(どうせだったら、真理江さんも誘えば良かったな…?)
俺はそんな事を思いながら鈴音さん、稀子と共に水族館を楽しんだ……
☆
鈴音さんペースで水族館を回ったので、一回りが終わった頃には、お昼の時間が大分過ぎていた。
面白い事に普段、こう言った時は文句を言う稀子だが、今日は何も言わない。
(やっぱり……俺と鈴音さんのデートを邪魔している、自覚が有るのだろうか?)
俺がそう思っていると、鈴音さんが声を掛けて来る。
「比叡さん…。少し遅く成ってしまいましたが、昼食にしましょうか?」
「ですね! 鈴音さん!!」
「何処で、食べましょうか?」
「……そうですね」
「レストランと言いたいですが…、お小遣いの事を考えるとやはり、フードコートですかね?」
「……そう成りますよね。鈴音さん!」
「名物が有れば、名物を食べたいですけど、無さそうですから…」
「稀子さんは、それでよろしいですか?」
流石、鈴音さんだ!
稀子の意見も、きちんと聞いている!!
「私はそれで良いよ!!」
稀子の了解も貰ったため、一度水族館内を出て、フードコートが有る場所に向かう。
館内を一度出るため、再入場が出来る様に、手続きをしてから館内から出る。
……
昼食はみんながそれぞれ、好きな物を買って、三人仲良く食べる。
本来は、もっと浮き浮きする時間だが、揃って食べるのは家でもしているので、普段通りで有った。
俺は唐揚げカレーを食べて、鈴音さんも同じのを食べて、稀子はそれに麺類を追加していた!?
(今日の稀子も、良く食べるな…)
稀子は大食いと言う程では無いが、結構食べる子で有る事に気付いた!
朝ご飯も必ず、茶わん二杯のご飯を食べるし、揚げ物やハンバーグ類も大好きで有る。
以前の…、晩ご飯だけ食べに行っていた時は、それに気付けなかった。
晩ご飯だから、それ位は普通と俺は思っていたが、朝ご飯も同じ様に食べるのでそう気付いた!
鈴音さんの食欲は、普通と言えば良いのだろうか…?
こうして……、午前中と昼食の時間は過ぎていった……
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