憂い事
@SiSibu
憂い事
思った。友人が離れていくことに嫌がった。どうしたら元通りになるか一晩中考た。心が苦しみながら。それは僕がしたことで、僕の意思で決めたこと。しかも衝動的なもので、後悔はもちろん、僕の心は反省と憂鬱とで満たされていた。そして結局は、大抵の場合、相手は明日になったら気にしていなかったりする。安心して、昨日のが、どうでもよくなる。この繰り返しだ。
思った。友人が離れていくと、少し侘しいが、どうも離れていくことに対して落ち着いてきた。それは昔に比べたらとても楽だった。どうせ、明日には愉快に話していると、慢心ではない、達観に近い心持ちでいた。しかしこれは意外な影響を齎した。友人達が僕を幻滅し始めたのだ。しかしその時も、僕はそれすらもどうにかなるだろうと思った。この繰り返しだ。
憂い事を考えているその姿は、面白いなと、僕は思った。当時の僕はまだ未熟であり、それも未熟なりの形を変えて成長して、障壁に当たる度、異なった方法で回避して、今に至る訳だから。
憂い事 @SiSibu
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます